2022.05.12

ワークマン、5年以内にECの宅配全廃へ すでに注文の約8割が店舗受取を選択

ワークマンはこのほど、5年以内に、ECにおける配送の全廃を目指す方針を明らかにした。ECで注文を受けた商品については、全国の実店舗で受け取ってもらうようにするという。
 
同社では現在、ECでの注文のうち、商品を実店舗で受け取る顧客がすでに約8割を占めている。

配送の全廃を目指す理由について、同社では「コストカット」を挙げている。高コスト構造からの脱却を図るために、「EC宅配利用比率を減らす」「EC専用倉庫撤廃」などに注力してきたという。
 
配送コストの高騰については、「配送料の値上げ」などで吸収する方法も考えられる。そんな中、「配送全廃・店舗受取」にシフトするのは、全国に広がる店舗網を生かすためだという。
 
ワークマンでは実店舗の出店を積極的に推進している。現在944点ある実店舗の大半はフランチャイズ店だ。
 
「今後も年間40~50店舗の出店を続ける。5年後には、1140~1190店舗となる予定だ」(同社)としている。
 
「電車通勤のお客さまも仕事帰りに受け取れるよう、都心部でも今後10年で現在の2倍にあたる100店舗体制にすることを計画している」(同社)と言う。
 
EC顧客を店舗受け取りに誘導することにより、LTVを高めることもできるという。ECと実店舗を併用する顧客は、ECだけを利用する場合に比べ、購入総額が一人あたり約10万円上がるというデータもあるとしている。
 
店舗への商品配送の際に、ECでの注文商品を相乗りさせられるため、梱包・発送作業で発生するコストを削減できるメリットもあるという。



RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事