――SMSの導入も増えている。流通業を中心に導入が増えたほか、工事業者や宅配業者が顧客への日程連絡の手段として活用するケースが目立った。これまで電話で連絡していた作業をSMSに切り替える用途がある。会員との連絡手段が電話番号しかないという企業は利用しやすいと思う。個別に架電することで人件費が膨大になる課題を解決する手段として有効だろう。
多くの会員を持ち、配信数が大規模な化粧品通販企業が、プロモーションを目的に利用した事例もある。商品を使い切るタイミングで定期購入の通知をしているようだ。メール配信とSMSの用途を使い分けている。大手になればなるほど、ダイレクトメールやメール配信などの複数のチャネルを活用し、顧客に訴求をしている。顧客特性に応じたツールの使い分けがいっそう増えていきそうだ。
――今年9月に東証マザーズに上場した。成長戦略については?企業と消費者との接点が多様化していることもあり、メール・SMS以外にもチャネルを拡充することで、一元的なプラットフォームを構築しようと考えている。ユーザーはLINEやSNS、メールを並行して受信しているが、一貫性や頻度の調整に課題がある。統合管理しつつ、効果的に訴求できるようにする構想だ。
技術者の増員も図る。上場の目的である社会的な信用度を高めることで、優秀な人材の獲得につなげたい。2022年12月期には10人程度の増員を予定している。
――EC業界の見通しについて聞きたい。これまでECの利用がなかった顧客層が増えており、コロナ禍でさらに拡大していくだろう。BtoBについても、よりDX化が進むことで、当社のサービスを普及させていきたい。
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