2020.08.24

【最短でリピーターを倍増させるCRMノウハウ】第1回 EC事業の拡大にCRMが欠かせない理由と最も優先すべきリピーター対策とは?

アドブレイブ 執行役員 中村隆嗣氏


顧客の行動をトリガーにしてメッセージ配信する


一斉配信メールや購入後のステップメールが配信されるタイミングは、企業側が一方的に設定したものです。

それよりも、顧客の行動にあわせて自動配信した方が、開封もクリックも増え、結果として売り上げアップにつながります。

例えば、カゴ落ちした顧客や商品説明ページを見たり、お気に入り登録やサイト内検索をするなど、購入しそうな「行動」をとった見込み客に対して、行動した直後に配信するメールが有効です。

企業側の一方的なタイミングで配信するよりも格段に高いレスポンスを得ることができます。


顧客にあわせたコンテンツをメールに挿入する


顧客の行動にあわせてベストタイミングで配信するだけでなく、配信するコンテンツの内容を顧客にあわせて最適化することが、レスポンスを増やす秘訣です。

例えば、商品数の多い総合通販の場合には、おすすめ商品を挿入する機能が有効です。顧客が最近閲覧した商品や、カゴに入れた商品、お気に入りに登録した商品など、その顧客が興味を持つであろう商品を見せることが重要です。商品数の少ない単品リピート通販の場合は、もっともクロスセルしやすい商品や、顧客のLTVを高める購買パターンへと誘導できる商品を提案することが有効です。提案すべき商品は、初回購入商品によっても変わってきます。こうしてレスポンスを増やすことは、顧客のLTV向上にもつながります。
 

顧客にあわせたチャネルを利用する


「Eメール」が最もリピートのきっかけになるとはいえ、そもそもメールの配信許諾が取れていない顧客や、メールを送っても見ない顧客には、別の手段でアプローチする必要があります。CRMツールによっては、メールの配信許諾が取れていない顧客や、未開封の顧客を抽出し、DMの配信リストとしてリストアップする機能を備えているものもあります。LINEの配信対象にしたり、アウトバウンドコールの対象としてリスト化したりする方法も効果的です。

上記であげたような、ターゲット抽出やメッセージ配信の施策例は、CRMツールを導入しないと実現できません。自社のリピート状況の現状把握や施策実施後の効果検証も、CRMツールがなければできません。

あなたは、ご自分のサイトのLTVやリピート率、継続回数、継続期間などリピート状況を把握するための基礎的な数値を把握できていますか?

もしあなたのECサイトが、月商500万を超える規模であったり、その規模になる時期について目処がたっていたりすれば、早急に、CRMのシステム環境を整えることをおすすめします。くれぐれもCRMの仕組みができていない、穴の空いたバケツのようなECサイトに、必死になって集客をすることのないようご注意ください。


【著者プロフィール】

株式会社アドブレイブ
執行役員 中村隆嗣(なかむらたかつぐ)

2003年に株式会社北国からの贈り物に入社。自社サイトの立ち上げ期から参画しマーケティング責任者として月商3億円を超える成長まで導く。2014年株式会社メディックスに入社し、年商2500億規模の大手製薬会社や外資系アパレルブランド、アジアTOP3化粧品メーカーなど、メーカー直販ECの事業コンサルティングおよびCRMプロジェクトを手がける。コンサルティング先で多く見られたCRMの課題を解決すべく、2018年にアクションリンクを立ち上げ、2019年アドブレイブに執行役員としてジョインし現在に至る。


EC特化型CRMツール「アクションリンク」

http://actionlink.jp/

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