2020.08.17

フューチャーショップ、7業種でカート導入企業の流通額200%超 日用品以外に売れた商品ジャンルは?


新規顧客が急増、6月も増加傾向維持


「新規顧客利用状況」についても調査している。期間中新たに会員登録された顧客の利用を新規利用とみなし、各店舗の平均増加率を月ごとに調査した。その結果、調査期間中は新規顧客利用が急増したことが分かった。これまでリアル店舗を利用していたユーザーが、外出して買い物するのが不安なため、ECで新たに購入していると想定できる。




6月には多くのリアル店舗の営業が再開されたが、新規顧客利用は昨対比2倍強に増加するなど、まだまだEC利用の拡大が予想される。


まとめ買いによる単価増は特になし


「購買単価の変化」については、ECでも備蓄できる商品はまとめ買いが発生し、単価が向上しているのではないかという仮設を立てていたが、実際は調査対象店舗においてまとめ買いによる単価増は見られなかった。特に、緊急事態宣言の影響を強く受けた4月から5月にかけては、単価が4%から8%ほど減少するなど、仮説とは全く異なる結果となった。



業種別に見てみると、下記のようになった。仮説で挙げた生活密着型の業種でもまとめ買いは発生していないと考察できる。

・食品(昨年同期間比PC:91.24%、SP:92.68%)
・キッチン・日用品雑貨・文具(同PC:92.11%、SP:98.58%)
・水・ソフトドリンク(同PC:99.55%、SP:90.43%)

新規購入が増加したことや法人の発注が減少したことなども背景にありそうだ。「futureshop」では購入時の個数制限が設定できるため、なるべく多くの方に商品を販売したい場合にこの機能を適用するなど、EC事業者の配慮もあったかもしれない。


キャッシュレス決済の利用が拡大


「決済手段の変化」については、キャッシュレス・消費者還元事業が行われていたため、クレジットカードやID決済など、対象となる決済手段の利用が増加すると仮設を立てていたというが、そのとおりの結果となった。クレジットカード、ID決済の割合が増加し、現金・その他決済は減少している。

【各月決済手段の割合(注文件数)】


決済方法の成長率を調査すると、ID決済の成長率がトップとなった。6月末にキャッシュレス・消費者還元事業は終了し、今後のID決済やクレジットカードの利用状況に影響を与えることも想定されるが、「futureshop」では8月に「PayPay(オンライン決済)」と連携し、11月には「d払い」と連携することから、今後も利用増加が見込まれる。



フューチャーショップは今回の調査を簡易的にまとめたインフォグラフィックも公開している。


【コロナ禍でどうなった?数字でよみ解くEコマース futureshop 2020年4月〜6月利用状況まとめ】
https://www.future-shop.jp/magazine/infographic-2020ec-1

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