2020.06.22

ローソン、自社ECから事実上の撤退 今後はクックパッドに食品供給

ローソンは、ネット(スマホアプリ)で注文した商品を店舗で受け取りができる「ローソン フレッシュ ピック」を6月末で停止する。サービスの前身となる「スマートキッチン」や「ローソンフレッシュ」から続く生鮮品の食品ECから事実上撤退する。これによりローソンの自社EC事業もなくなる。6月23日からは、クックパッドが展開する生鮮食品ECプラットフォーム「クックパッドマート」に商品を供給する形で、「ローソン」「ナチュラルローソン」店頭の商品を購入できるようにする。

ローソンは2013年1月にヤフーと共同で食品・日用品の宅配サービス「スマートキッチン」を開始し、生鮮食品ECに参入。その後、ヤフーが手を引く形で、ローソンが2014年7月から食品EC「ローソンフレッシュ」を単独展開。しかし「会員が伸び悩んだことに加え、物流コストの負担が大きな課題となった」(広報)とし、2018年8月末にサービスを停止していた。

その後、ネットで注文した商品を、ローソンの店頭でピックアップできる「ローソン フレッシュ ピック」を東京・千葉・神奈川の約1800店舗で展開していた。

6月末で同サービスを停止するローソンは「サービスを通じて生鮮品を店頭でピックアップするというニーズがあることが分かった。今後はさらに地域の農産品などを含めて流通できるクックパッドと一緒に展開していきたい」(広報)とコメントしている。

今回のサービス停止に伴い、ローソンが自社で展開するECはなくなるが、自社ECの再開については「現在のところ計画はない」(同)としている。

6月23日からは、クックパッドと組み、「クックパッドマート」で「ローソン」や「ナチュラルローソン」の商品を購入できるようにする。

「クックパッドマート」は、ネットで注文すると宅配ロッカー「マートステーション」でユーザーがピックアップする仕組み。ローソンの店舗内にロッカーの設置を進めるほか、ローソンでは店舗から2~3㌔圏内の宅配も行う計画だ。


「クックパッドマート」の宅配ロッカーをローソンの店鋪に設置

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