2020.06.21

スクロール360、首都圏初進出の物流センター「SLCみらい」の狙いとは?アフターコロナで急増するEC物流に対応

新物流センター「SLみらい」

スクロール360は6月18日、2020年5月より本格稼働を開始した物流センター「スクロールロジスティクスセンターみらい(SLCみらい)」について、首都圏への進出理由や次世代CRM物流などについて、その考えを発表した。また、同社の物流センターをバーチャル見学できる仕組みを6月に構築している。

スクロールロジスティクスセンターとして首都圏進出となった「SLCみらい」は、茨城県つくばみらい市に竣工した物流センター。つくばエクスプレスで東京から1時間圏内、圏央道と常磐道が交差する物流拠点として好アクセスの立地により、大消費地首都圏への配送リードタイム短縮・コストダウンに大きく貢献できるとしている。物流センターの首都圏進出の理由として同社は、既存クライアントからの要望が多かったことに加え、多くのEC事業者が求める「コスト・品質(機能)・スピード」のニーズにより一層応えたいとの想いをあげている。

この度「SLCみらい」(首都圏エリア)と、既存の物流拠点(東海エリア、関西エリア)による全国3大拠点での物流ネットワークを構築したことで、最適な配送ネットワーク連携が可能となり、出荷スピードの向上を実現。さらに拠点の分散は、BCP対策にもつながるとしている。

「SLCみらい」は、その竣工にあたり、60億円という投資による自社設計にこだわったという。80年の歴史を持つ通販会社を母体に持ち、そこで培った経験やノウハウをベースに通販物流へのニーズを存分に吸収し、理想の通販物流を叶えることを目指したとしている。例えば商品の保管、梱包の作業動線・精度、低コスト化、(1日に平均の3~4倍の出荷など)急な波動吸収等といった通販物流に必要な対応はもちろん、自動化を取り入れて機能強化するだけでなく、手作業のメリットを生かすことも重視。この自動化と手作業のハイブリッド体制で、同社の代名詞でもある「おもてなし物流」を提供することが可能になったとしている。


「SLみらい」の内部

また「SLCみらい」では、多種多様な商材に対応できる認可や資格取得し、最新鋭の設備を導入。今後は物流業務に加え、EC業務やコールセンター等も併設予定とのこと。フルフィルメントセンターとして完結できるという強みもあり、単品リピート通販(化粧品・健康食品・サプリメント)事業者からの問い合わせが特に多く届いているという。

同社では、これまで提供してきたさまざまな業務をグループ企業も含めて統合し、網羅性のあるCRMでおもてなしを追求することを「次世代CRM物流」と呼称。購入者ごとの最適な同梱物、個別メッセージ封入でコミュニケーションを図る「物流CRM」、新規獲得やCV率の向上につながる「マーケティングCRM」など、今まで部門別に分断されていた各CRMをひとつの「おもてなしCRM」として提供することで、購入者の顧客満足度をより高めていくことができるとしている。

6月に構築したという物流センターの様子を体験できるバーチャル見学は、新型コロナウイルスの影響により対面ができない現状の解決に加え、視察に様子する時間やコストも削減可能のため、直接見学が難しい事業者に加え、物流センター検討のスピード感を重視する事業者にもメリットがあるとして利用を呼びかけている。


「SLみらい」

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