2023.12.21

アスクル、中間売上5%増の2202億円 BtoBは2桁成長、BtoCは減収も黒字継続

アスクルの2023年6‐11月期(中間期)連結業績における売上高は、前年同期比5.0%増の2202億5100万円だった。BtoB事業は2桁成長と好調を維持している。BtoC事業は大幅減収だが、黒字を継続している。

オフィス向け通販を主体としたBtoB事業の売上高は、同10.6%増の2006億1700万円だった。2022年7月に中堅大企業向けのウェブサイトであるソロエルアリーナサイトのオープン化により、検索エンジン経由での売り上げが継続して拡大している。

ペットボトル飲料や日用消耗品などの生活用品の売り上げが順調だった。主力商品の一部の価格改定を行い、購入単価が上昇したことも、増収に寄与した。

「製造業、医療・介護の戦略2大業種の商品開発を強化し、今期中にオリジナル商品の取扱点数1万1000アイテムの達成を目指す。オリジナル商品の売上高構成比をさらに高め、売上総利益率向上につなげる」(吉岡晃社長)と話す。


▲オリジナル商品の取扱点数や売上高構成比を拡大

今年2月に連結子会社化したAP67の事業子会社であるフィードなどの業績が加わったことなども増収要因となっている。

11月には、テレビCMや動画広告を展開し、サービスの認知向上につなげた。


新たな物流拠点を開設


BtoC事業の売上高は、同23.6%減の260億5500万円だった。「ロハコ」の売上高は、同31.2%減の174億8600万円になった。出店している「ヤフーショッピング」のキャンペーン変更などの影響を受け、減収となっているが、概ね計画通り進行しているという。

2023年10月には、「LOHACO本店」と「LOHACO Yahoo!店」を統合し、両店舗の特長を生かした形で「ヤフーショッピング」内にリニューアルオープンしている。マーケティングによる販促施策や商材拡大により「LOHACO」の売り上げ再成長を目指している。

「LINEヤフーとのシナジーでは、新会員サービス『LYPプレミアム』の開始により、顧客基盤の拡大を見込んでいる」(同)と話す。

新たな物流センター「ASKUL関東DC」を2025年6月に稼働開始する計画も明らかにした。


▲新物流センター「ASKUL関東DC」のイメージ図

「『ASKUL関東DC』は当社にとって2番目の賃借面積となる大規模物流センターだ。『ALP首都圏』の火災発生後、事業継続のため、暫定的な拠点体制で運営してきた。『ASKUL関東DC』の構築を機に、関東圏の物流拠点を再編し、今後の売り上げ成長の下支えと、構造的なローコスト化の両立を図る」(同)と話す。

ロジスティクス事業の売上高は、同1.1%減の41億8000万円だった。

2024年5月期の連結売上高は、前期比7.9%増の4820億円を計画している。





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