北海道に菓子店を7店舗運営する北菓楼は、多角的な情報発信でリピート顧客を増やしている。新規顧客獲得のためのメディア露出を狙ったプレスリリースや、既存顧客向けにタイミングよく送付するDMなど、さまざまな情報発信に注力している。
「北菓楼オンラインショップ」では、主力商品のおかきのほか、バームクーヘン、ゼリーやチョコレートなど菓子類を販売している。もともとの主力商品はバームクーヘンだったが、おかきの味の種類を増やしたことをきっかけに、売れ筋商品となった。
▲二番目に人気商品の「バウムクーヘン」実店舗での売り場のスペースも拡張し、目に留まりやすくなっているという。全国放送のテレビで紹介されたことをきっかけに、全国各地から注文が増え始めた。
大泉洋主演の探偵映画シリーズ「探偵はBARにいる」の中で、「北海道開拓おかき」が登場している。メディアへの露出が増え、話題性も出てきているという。
▲「北海道開拓おかき」「ネットでのプレスリリースの配信に注力している。新規顧客へアプローチするため、メディアへの露出を図り、認知拡大につなげている」(企画部・大野重定氏)と話す。
同社は年5回、顧客にDMを送っている。電話やはがき、FAXでの注文も多いという。電話で注文をするリピーターが多い。ファン作りや、顧客の満足度向上のため、実店舗限定の商品をDM送付のタイミングで販売を開始している。
北海道から発送するため、送料が高額になってしまうこともあり、一定金額になると送料を半額にするキャンペーンも行っている。1週間前から掲載するため、その期間は購入者が減るが、見つけてくれて期待しているということが分かるという。
「DMを送付するタイミングで、キャンペーンを開始している。キャンペーンに合わせて購入してくれる方がいるため、情報を丁寧に発信していくことは大切だと思っている」(同)と言う。
現在、企画や商品開発などを含め、マンネリ化してしまっている部分が課題だという。顧客に喜んでもらえる企画を新たに考えていきたいという。EC限定商品や、限定のセット商品を強化していきたい考えだ。
▲「北海道開拓おかき」 11月20日から、一番人気の「北海道開拓おかき」と二番目に人気商品の「バウムクーヘン」のセットをEC限定で販売開始した。顧客にニーズのあるセット商品だという。
12月25日までの期間限定で、8種類の味をセットにしたおかきの食べ比べの販売を開始している。購入者から量が多く食べきれないという意見もあるため、フードクリップをノベルティーで付けている。
年末年始に家族や友人と集まる機会が増える中で、ニーズの高まる商品だと期待しているという。