MonotaRO(モノタロウ)は11月22日の取締役会で、田村咲耶常務執行役が2024年1月1日付で代表執行役社長に昇格する人事を発表した。
鈴木雅哉代表執行役社長は、取締役兼代表執⾏役会⻑に就任する。鈴木氏は同社の米国親会社である W.W. Grainger社のオンラインビジネス担当マネージングディレクターも兼務する。国内外におけるEコマース事業の最新の知⾒を持って、MonotaROの最⾼経営責任者として統括していく。
代表人事は期が変わる1月1日付にした。
対応力や成果、姿勢が評価
田村氏の昇格は、企業集団として次の成⻑段階に進むための交代を理由としている。
2020年3月の入社時から2022年頃までの新型コロナの感染拡大の影響の中、国内外のサプライチェーンの混乱への対応や、2022年4月に稼働した同社最大の配送拠点である猪名川ディストリビューションセンターの計画や運⽤などで⾼いリーダーシップを発揮した。
また、社内外の⼈材の意⾒を取り入れ、意⾒の理解を⾃らの深化や拡張に生かしながら、経営執⾏者としての意思決定で成⻑に貢献してきた。
同社の指名委員会での審議を経て、取締役会において他者の多様な意⾒に⽿を傾けながら学習し、経営の執⾏に活かすというリーダーシップがMonotaROにとって親和性が⾼いと判断された。
身の締まる思い
代表人事に関する記者会見は11月22日にリアルとオンラインで開催された。
会見の場で、田村氏は「身の締まる思い」と話した。「創業者の瀬戸さんが、ネットを活用したビジネスモデルを立ち上げ、鈴木さんがデータや物流センターの技術を取り入れてきた。その結果、今は880万の口座にまで拡大した。次は、さらなる利便性を追求していく。可能性は大きく、多くのことに挑戦していく」とした。
▲代表執行役社長に就任する田村咲耶常務執行役社長に就任する今の心境については「良い会社を作っていきたい。創業からここまで、バトンがつながっている。自分は創業メンバーではないが、引き続き、成長を担っていく強い思いがある」とした。
就任まで1カ月間、何をしていくのかという問いには、「2つある。1つは、社員が持つ考えや思いを知りたい。そして社員それぞれが何を実現したいのか、一緒にどんなことができるのかなど、対話を多く交わし、それぞれの思いを知りたい」と答えた。その上で、「1月から新しい期が始まる。予算計画などを深く理解する必要がある。数字への理解など足りない部分があるため、足元の部分の確認もしていきたい」と話した。
6カ国を統括
来年からは同社の最高責任者として統括する鈴木氏は、「現在、グローバルは韓国とインドネシア、インド、親会社が米国とイギリスを統括する。日本も含めると6カ国となる。各国での地理的なものや市場の大きさ、産業、技術は異なる。各国で活動するメンバーとともに前向きに、そして喜びを大きくしていく。さまざまな発見やそれぞれができたことを共有して成長につなげていく」と述べた。
新たに代表執行役となる田村氏に対しては「次の10年の成長へのリーダーシップを発揮して、日本社会そして世界に必要される会社として、必ず実現してくれると信じている」と話した。