繊維専門商社の豊島、サステナを軸に事業を拡大 新規ファン獲得へ

各種繊維品の卸売などを手がける豊島は2021年11月、サステナブルなファッションなど、ライフスタイルを提案するECサイトを開設した。

2022年7月にリブランディングを実施し、会員数は増加傾向にある。10月11日には、ナチュラルワインの販売を開始し、新たなファンの獲得を目指す。

「Re:Circulet（リサーキュレット）」は、複数ブランドのファッションアイテムを扱うモール型のECサイト。一部商品を受注生産で販売したり、商品の背景について記事で詳しく伝えたりしている点が特徴だ。サイトコンセプトは、「日々の生活を豊かに、少しずつ地球に良いことを提案する」だ。


▲ECサイトのホーム画面

同サイトでは、ナチュラルワインブランド「SERVIN（セルヴァン）」の販売を開始した。

その背景について、「ライフスタイルの提案の一つとして、食も展開していきたいと考えていた。ナチュラルワインはサステナブルのコンセプトに合うことと、ファッションとの親和性が高いことが決め手となった」（営業企画室 渡邉美和氏）と話す。


▲ナチュラルワインの販売を開始

「リサーキュレット」への集客については、「セルヴァン」のファンの取り込みを図るため、試飲会を開催したり、SNS経由で新規顧客の獲得を狙う考えだ。

「『リサーキュレット』には、SNS投稿のビジュアルから入ってくる人が多い。サステナブルよりも、まずは『わくわくする』『欲しい』という心の動きが購入につながる。自然流入を増やすため、システム担当の部門と連携して、SEO対策も強化している」（同）と話す。

初回購入のハードルを下げるクーポンの発行や、ブランドの思いを伝えられるメルマガの配信にも注力しているという。

「商品やブランドの情報量が多いので、見やすいサイト作りや、丁寧な情報発信に取り組んでいる。商品について直接知る機会として、ポップアップや試飲会の機会も設けていく」（同）と話した。

成長に向けて、「まずは『リサーキュレット』の認知度をより高めていく。コンセプトに沿った衣食住のアイテムを拡充していきたい」（同）と意気込んだ。