2023.10.17

JR東日本、1台4役の多機能ロッカー「マルチエキューブ」稼働 年度内に約100台設置、EC商品の受取にも対応

「マルチエキューブ」

JR東日本スマートロジスティクスと東日本旅客鉄道は10月31日、「一台4役」の機能(予約・預入・受取・発送)を有する多機能ロッカー「マルチエキューブ」の稼働を開始する。東京駅での初稼働を皮切りに、首都圏駅構内に年内に約10台(約9駅)、年度内には約100台(約90駅)を設置する。駅を利用者の交流拠点から豊かな生活動線へとつなげると同時に、「物流2024年問題」におけるラストワンマイルなどの課題解決にも貢献を目指す。

JR東日本スマートロジスティクスと東日本旅客鉄道が開発を進めてきた「マルチエキューブ」は、「一台4役」の機能を有する多機能ロッカー。通常の「預入」のほか、専用のWebサイトからあらかじめ予約のうえ預け入れができる「予約」、宅配物や各種ECサイトの商品を受け取れる「受取」、宅配物を発送できる「発送」の4つの機能を1台で利用できるため、目的に応じてロッカーを使い分ける必要がない。4つの機能は顧客のニーズに合わせてフレキシブルに対応できるため、それぞれの駅の顧客のニーズに合ったサービスの提供が可能だ。


▲マルチエキューブの利用シーン(イメージ)

交通系ICカード、QRコード、クレジットカード(実装に向け準備中)のキャッシュレス手段に対応し、スムーズな決済が可能。なかでも交通系ICカードは、手元のカード1枚のみで利用を完結できる。利用者による荷物の預け入れ、取り出しの操作時を除いてロッカーの扉や投函箱の投入口を常時施錠し、より安心して利用可能な環境を整備する。

「マルチエキューブ」の名称は、多機能を指す「マルチ」と「エキ(駅)」、ロッカーのボックスの形状「キューブ」に由来。多機能ロッカーを通して新しい世界への扉が開くことを表現するため、カラフルな扉が連なるイメージのロゴを採用しており、「マルチエキューブ」のタッチパネル付近にロゴを掲出する。

10月31日には、東京駅での初稼働を開始。続いて11月1日の新宿駅、11月2日の大宮駅への設置を皮切りに、首都圏駅構内に年内に約10台(約9駅)、年度内には約100台(約90駅)を設置し、今後3年間で約1000台を導入するとしている。

JR東日本グループは「Beyond Stations構想」のもと、駅の「つながる『暮らしのプラットフォーム』化」を目指しており、「マルチエキューブ」を通じて駅を利用者の交流拠点から豊かな生活動線へとつなげると同時に、「物流2024年問題」におけるラストワンマイルなどの課題解決にも貢献する考えを示した。


▲マルチエキューブが実現するサービスの将来像

今後は、設置エリアを首都圏以外の駅やマチナカへと拡大し、サービス拡充を目指す。





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