楽天グループ（楽天）は9月4日、2024年のおせち商戦に向けたトレンド予測を発表した。購買データやアンケートから「奮発」と「特化型」の2つの傾向が顕著になると予測している。比較検討ニーズの向上から「おためしおせち」も伸びるとみている。ペット用のおせちや、ふるさと納税の返礼品のおせちなど、コロナ禍を経て多様な商品や購入方法が台頭している。
「楽天市場」における2023年正月向けのおせちの流通額は、2020年正月向けと比較して約1.9倍伸長している。
▲犬用ミニおせち 複数人用が人気に
トレンドとして、①「奮発」と「特化型」の二極化 ②高まる比較検討ニーズーーがあると分析している。
アンケートによると、2024年の正月の過ごし方として、約9割が自宅や帰省先など、親族の家などで過ごすと回答している。53％が「3‐4人用」、17％が「5人以上用」のおせちを購入予定と回答した。
2024年の正月は、複数人用のおせちを購入する人が増える見通しだ。大容量、品目数の多いもの、鮑など豪華な食材を使用したものなど、「奮発」おせちを購入する人が増えると予測している。
一方で、ライフスタイルの多様化により、おせちのニーズが多様化し、「単品おせち」の組み合わせを楽しむ人も増えたという。さらに「肉尽くし」「オードブル」「フルーツ」「スイーツ」など、「特化型」おせちを購入する人も増えている。
▲フルーツおせち
「おためしおせち」の流通が26倍
おせちをECで購入することで、「失敗したくない」というニーズも顕在化している。そこで低価格・少量で試せる「おためしおせち」が人気を集めている。2023年正月向けの「おためしおせち」の流通額は、2020年新年向けと比較して約26倍に拡大している。注文件数は約4倍になったという。
2022年はおせちの流通額の約1割が、9月までに購入されており、注文の早期化が進んでいるという。楽天は8月18日、「楽天市場 おせち特集 2024」のプレページを公開し、約200点を紹介している。
「9月4日から19日までに購入した方に、期間限定で利用できる最大7000円オフクーポンを配布するキャンペーンを初めて開催する」（ECコンサルティング部 シニアマネージャー 西本佑介氏）としている。
