2023.08.22

楽天グループ、中間期の国内EC流通総額は11%増 楽天トラベルの回復、ファッション事業の拡大が成長寄与

楽天グループの2023年1‐6月期(中間期)における国内EC流通総額は、前年同期比11.0%増の2兆8696億円だった。大型セール企画の年間流通総額における、4年間の年平均成長率(CAGR)は23.8%増と拡大している。コロナ禍の収束による「楽天トラベル」の急速な回復、ファッションEC事業のさらなる拡大も、成長に寄与している。

三木谷浩史社長は決算説明会において、「特に大型セールが好調だった。『楽天トラベル』の国内宿泊流通総額は、コロナ前に比べて36.0%増となっている。ファッションも好調で、最新12カ月の流通総額は前年同期比9%増と伸びている」と話した。



ファッション領域における2022年7月~2023年6月の1年間の流通総額は、1兆8900億円になった。同期間の「ZOZOTOW(ゾゾタウン)」の流通総額と比較して、その規模は2.5倍になっているという。



物流事業における2023年6月時点の契約店舗数は、前年同月時点と比べて32.5%増と拡大している。出荷件数の過去4年間のCAGRは、62.9%増と高い成長性を継続している。



広告事業の純第2四半期(2023年4‐6月期)における売上高は、前年同期比12.7%増の502億円だった。2023年12月期の通期業績では、売上高2000億円の達成を目指している。



OpenAI(オープンエーアイ)との協業においては、AI活用により、自社のマーケティングや運用効率を20%改善するだけではなく、取引先へのAIサービスの提供にも注力する考えだ。

「『楽天市場』の出店者は、もうすぐ7万社になる。これらの企業が業務効率を20%向上できるようなAIを提供していく」(三木谷社長)と説明した。

第2四半期の連結業績における売上高は、同9.5%増の9728億円だった。営業損益は1226億2500万円の営業損失(前年同期は2161億4100万円の営業損失)、四半期損益は1399億8500万円の損失(同1778億9200万円の損失)だった。

モバイル事業の投資が先行し、第2四半期において4期連続で赤字となっている。しかし、赤字幅は縮小傾向にあり、「モバイル事業の収益改善は劇的に進んでいる」(同)と強調した。




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