2023.09.06

【インタビュー】DGフィナンシャルテクノロジー 篠寛社長「オープンAPIに今秋対応、安価な決済導入が可能に」

DGフィナンシャルテクノロジー 代表取締役社長 篠寛氏


決済代行のDGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)は今秋にも、オープンAPIでの接続方式のサポートを新たに開始する予定だ。DGFTが提供するマルチ決済サービス「VeriTrans4G」の加盟店は、自社の開発環境に適した形で、従来の半分以下のコストで新たな決済手段を導入できるようになるという。「現在は、数年に一度のECシステムのリプレイスの波が来ている。あらゆるECカートと網羅的に連携を行い、多様な決済手段の導入を提案している」と話す、DGFTの篠寛社長に、EC決済市場について聞いた。



リプレイスの波に対応


――近年のEC決済市場について、所感を聞きたい。


EC決済市場では現在、数年に一度のシステムリプレイスの波が来ている。多くのEC事業者が、基幹システムの刷新を図ったり、ECカートや別のパッケージへの乗り換えを進めたりしている。今春、コロナが5類感染症に移行したことを機に、各社のEC投資の戦略が変化したからかもしれない。

当社としても、サイトのリプレイスを行うEC事業者に対して、当社のマルチ決済サービスの提案を行っている。EC事業者が採用している、さまざまなソリューションやサービスの提供事業者との間で、決済サービスの標準連携を進めている。

現在、ECカートシステムの多くが、複数の決済代行会社(PSP)と連携している。

当社の決済サービスでは、70種類を超える決済メニューを網羅しており、当社を選択していただければ、まだ実装できていない新しい決済メニューを導入できる。当社のゲートウェイは、大手金融機関でも採用されている、最先端のOracle(オラクル)の高速データベースソリューションを採用しており、高い処理スペックを有している。データセンターの完全二重化も実施している。通常時のセキュリティーの担保においても、災害やサイバー攻撃に対しても、非常に強い基盤を持っている。

昨今、不正なクレジットカード決済の額が年間で数百億円規模になっており、EC事業者にとって安全性は最大の課題となっている。われわれは、決済の安全性の面でも、大きく支えることが可能だ。


大幅なコスト削減に


――オープンAPIにも対応すると聞いた。


自社でECサイトを構築している加盟店が、当社の決済サービスをさらに組み込みやすくなるよう、今秋をめどに、当社の決済サービスの接続方式を拡充して、オープンAPIにも対応する予定だ。当社の決済サービスと連携する際、接続方式を自由に選べるようになる。

加盟店は、自社のECサイトのプログラム言語に合わせて、当社決済サービスと接続することができる。接続コストについても、大幅に削減できるようになると見ている。

――デジタルガレージグループとして、方針が変わったと聞いた。

デジタルガレージグループのコアアセットである「決済プラットフォーム」を軸として、マーケティング事業をさらに強化する。デジタルガレージグループ全体で、ECサイトの構築支援や、戦略立案、広告運用などのマーケティング、決済など、ECの入り口から出口までを、一貫してサポートできる体制を構築している。

当社の既存の加盟店や、これから当社の決済サービスの導入を検討している事業者には、求める以上のサービスと成果を提案していく。







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