2023.09.04

「楽天市場」「ラクマ」併用率を早期に5倍の30%へ 新たなポイントやCMの共同施策を発表

楽天グループは9月1日、ECモール「楽天市場」とフリマアプリ「楽天ラクマ」の連携を強化する施策を発表した。新たに併用を促進するポイント施策やテレビCMの共同放送を開始した。「楽天市場」から「楽天ラクマ」への送客策や、「楽天市場」購入商品の「楽天ラクマ」への出品支援策も強化している。両サービスのクロスユース(併用)率を早期に、現状の6%から30%に高めたい考えだ。

楽天グループは「楽天市場」と「楽天ラクマ」の連携を強固にすることで、「楽天エコシステム(経済圏)」における顧客の利便性を向上し、商品の売り買いによるモノとお金の循環を促進するサーキュレーション・ストラテジーを強化している。


▲サーキュレーション・ストラテジーに取り組む背景と提供するベネフィット

「物価の高騰により、消費者が価格に敏感になっている。ポイント獲得にも関心が高い。コロナ禍にECを利用するお客さまは増えたが、特にCtoCが成長している。よりお得にお買い物できるように、楽天グループとしては新品も中古品も一度に比較検討できるようにし、お得にポイントを獲得していただきたい。不用品を売りやすくすることで、そこで得た売上金を次の買い物に役立てていただき、物価高の中でも賢くお買い物していただけるようにしたい」(コマース&マーケティングカンパニー 執行役員 市場編成部 ジェネラルマネージャー 髙間真里氏)とサーキュレーション・ストラテジーの狙いを語る。


▲コマース&マーケティングカンパニー 執行役員 市場編成部 ジェネラルマネージャー 髙間真里氏

今回、新たに「楽天スーパーSALE」期間中に「楽天ラクマ」で1000円以上買い物すると「楽天市場」「楽天ラクマ」利用時の「楽天ポイント」付与率が+1倍になるキャンペーンを9月4日から実施すると発表した。8月の「お買い物マラソン」でも同様の施策を実施しており、「楽天スーパーSALE」にも適用した。



さらに、9月4日から「楽天スーパーSALE」「楽天ラクマ」共同のテレビCMの放送を開始した。「楽天スーパーSALE」のCMと続けて、「楽天ラクマ」のCMを放送し、セール期間中のポイント施策を紹介して、相互利用につなげる。


▲「楽天スーパーSALE」に合わせて「楽天ラクマ」のテレビCMを放送

「楽天市場」で購入した商品を「楽天ラクマ」に出品しやすくするサービスも強化する。不要になった商品を購入履歴「持ち物リスト」から簡単に「楽天ラクマ」に出品できる機能を実装している。「楽天ラクマ」アプリでは今年1月から提供しており、「楽天市場」アプリでは同8月下旬から実装したという。


▲「楽天市場」購入商品を「楽天ラクマ」に出品しやすくする機能を実装

2022年10月から「楽天市場」の商品検索結果に「楽天ラクマ」で出品されている関連商品情報を表示する取り組みも実施している。


▲「楽天市場」の商品検索結果に「楽天ラクマ」で出品されている関連商品情報を表示

「ファッションなど『楽天ラクマ』が強い一部のカテゴリーにおいて検索結果への表示を始めている。表示を開始してから良い反応をいただいている。『楽天市場』のお客さまはほしい物が決まっており、『楽天ラクマ』における転換率が高い」(コマース&マーケティングカンパニー ラクマ事業部 ジェネラルマネージャー 長谷川健一朗氏)と話す。


▲コマース&マーケティングカンパニー ラクマ事業部 ジェネラルマネージャー 長谷川健一朗氏

「楽天ラクマ」を新規利用した顧客は、「楽天ラクマ」を利用したことがない顧客と比較して、「楽天市場」における年間購入金額が8%高いという結果も出ている。「楽天市場」顧客に「楽天ラクマ」の利用を促すことで、「楽天市場」の利用促進にもつながるという。



「楽天市場」と「楽天ラクマ」のクロスユース率を6%から30%に引き上げるのが当面の目標だという。



「『楽天市場』のお客さまの4割がフリマアプリを利用している。『楽天ラクマ』を併用しているお客さまは、まだ6%程。相互利用の取り組みを強化することで、クロスユース率30%への到達は意外と早くできるのではないかと思っている。併売ユーザーは1000万人以上を目指す。競合サービスではそれ以上のアクティブユーザー数を持っている。1000万人は通過点だと考えている」(高間氏)と話す。







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