化粧品の製造・販売を手掛ける東京美容科学研究所は2022年6月、今年で90周年を迎える化粧品ブランド「genoa(ゼノア)」をリニューアルした。ブランド名も「TO BI KEN(トウ ビ ケン)」に変更し、パッケージのデザインなども一新している。
同社は1933年に創業し、人の肌の研究を続けており、手作り感のある独自製法で化粧品を開発している。2022年6月に「genoa」を「TO BI KEN」にリブランディングした。見た目は刷新したが、中身は変わらず昔ながらの製法にこだわっている。
2022年9月にECサイトもリニューアルし、ブランディングの強化を図っている。もともと販売していた「genoa」の化粧水は、商品ごとのデザインなどがバラバラだった。リブランディングにより、ラインごとの色を統一し、容器も瓶にしている。
▲ラインごとの色を統一し瓶タイプに変更「ジェンダーレスで使用していただけるデザインにしている。シンプルで男性も使いやすい。化粧品特有の香りもあまりしないため、実際に男性にも使っていただいている」(営業部 伊藤桃子氏)と話す。
直営店は東京・表参道にあり、立地も良く、最近では購入者で男性の割合も増えてきているという。実店舗では直接手に取って試すことができるため、販売しやすいが、ECで化粧品を販売することに苦戦している。
▲7月に販売開始した「酸性パウダー」ECサイトで購入しやすいように、5日分の「First Kit(ファーストキット)」というお試しセットをEC限定で販売している。初めて利用する人にも試して買ってもらいやすいようにした。
「お試しセットを購入していただいた方に、その後も購入していただくためメールでプッシュしている」(同)と言う。
同社の販売するメーク落としは拭き取るタイプのため、使用方法が難しいという。「使用方法などを詳しく説明した動画をユーチューブにアップしている。ブランド立ち上げと同時にユーチューブでの動画配信も開始した」(同)と話す。
競合商品が増える中、今年で90周年を迎える老舗の強みを生かしていきたいという。大量生産をするわけではなく、丁寧に手作業で製造を続ける。
ブランドだけでなく、同社の認知を高めるPR動画なども作成し、100年続く企業を目指している。