寝具・睡眠グッズの企画開発、およびインターネット販売を手がけるまくらは7月12日、オンライン上で睡眠や枕に関する18問の質問に答えることで、70万通りの中から自分に合った最適な枕を提案・作成できるパーソナライズ枕「THE PILLOW（ザ ピロー）」を発売した。「合う枕」の提供により、睡眠課題の解決を支援する。
まくらが販売を開始した「THE PILLOW」は、オンライン上で簡単な質問に答えるだけで、AIが70万通りの中から最適な枕の高さや硬さを導き、パーソナライズされた「合う枕」を作ることができるサービス。
「THE PILLOW」のオンラインショップでの販売となり、オンライン枕診断の所要時間はわずか3分。睡眠や枕に関する18問の簡単な質問に答えるだけで、AIが体型やBMI値のほか、睡眠リズムや寝姿勢、枕の好みなどを推測し、枕カルテを作成。それをもとに70万通りの中から最適な枕を作成する。
「THE PILLOW」は、7つのポケット（独立した部屋）に分かれた7ポケット構造を採用しており、独立したポケットには、それぞれ枕素材の出し入れや調節ができる。オンラインでの枕診断におり、AIが1つひとつのポケットに最適な枕素材とその容量を1g単位で計算し、個々に最適な枕の高さ、枕の硬さ、および枕の形状を自動提案することで、世界でたった1つの、自身だけに最適化された「合う枕」を提供する。
▲高さ調整もしてくれる独自に開発した枕選びのAIシステム「PilloBO2.0」は、自社の持つ20年の枕選びのノウハウをアルゴリズム化しており、「PilloBO1.0」からのおよそ11万件分のデータを継承しアップデートした。今後も寝ごこち定期診断などの診断結果を蓄積・評価し、結果をフィードバックすることで、さらに精度が上がるよう自己改善を図るとしている。
▲7つのポケットが独立し、枕素材の出し入れや調節ができる「THE PILLOW」の価格は2万7500円（税込）。利用者はオンライン上で、枕診断の結果、および提案された「THE PILLOW」の確認し、納得のうえ購入することが可能。カラーは7色から選ぶことができる。注文された商品は、日本国内（千葉県我孫子市）の「THE PILLOW」専用ファクトリーで、1つひとつパーソナライズ製造（個別生産）する。
▲7色展開加えて「THE PILLOW」では「ずっと、そっと、あなたのそばに」をコンセプトに、アフターフォローサービスを提供。安心して長く利用するため、ずっと「合う枕」として安眠をサポートするため、①永久メンテナンス、②永久サポート、③交換・返品の受付期限なし、④寝ごこち定期診断、⑤コンシェルジュ常駐の専用サポートデスクの5つのメニューを設けており、購入後のメンテナンス、体調に合わせた調整、睡眠に関する相談を無料で行うことができる。
「ずっと、そっと、あなたのそばに」のコンセプト実現にあたり、「枕を販売して終わり」の関係性・考えを改め、「枕を使い始めてからはじまる」関係性を重視。購入者が枕を使い続ける限り寄り添い続けるサービス設計を行った。これにより睡眠環境や体調の変化、枕の劣化などで起こる「寝ごこちの変化」への対応を可能にした。
枕が合わない場合の責任の所在も見直した。従来は、購入者が自身で自分に合う枕を市場から見つけ出さなければならず、購入した枕が合わずに返品する場合、そのほとんどが「お客さま都合の返品」とされていた。
「THE PILLOW」では、枕選びAIが独自の診断アルゴリズムにより、最適な「合う枕」を提案する。万が一、その枕が合わなかった場合、その責任は「THE PILLOW」とそれを構成する枕診断アルゴリズムにあると考え、交換・返品の受付期限を撤廃するなど、今までの概念にとらわれない「THE PILLOW」の商品・サービスを構築している。
社会問題にもなっている「不眠」は、生活習慣病の罹患リスク向上や仕事の生産性低下、ヒューマンエラーにもとづく事故等を招くことが明らかになっている。また、不眠に陥ると、うつ病等のこころの病気や命を落とすという選択をしてしまうこともあり、コロナ禍において、さらにその状況は悪化してたのが現状だ。
まくらでは、こうした状況やユーザの声を認識しながらも、社会問題や睡眠課題の解決に自社が貢献できていないと強く感じるようになったことから、「企業として、社会問題や課題を解決することはできないのだろうか？」「よく眠れる社会を作ることはできないのだろうか？」との思いが生まれたという。
こうした課題認識を進めるなか、睡眠の改善を考える人が最初に取り組むこととして挙げられるのが「枕を買い換える」という行動であることが分かったとし、睡眠改善の入り口の商材である「枕」について、「合う枕」を提供し、よく眠れるようになれば、社会問題の解決に貢献できるのではないかと考え、「まずは1年に1人でもいい、大切な命を救うこと」を目指し「THE PILLOW」の開発に至ったとしている。
「寝ごこち」において重要な役割を担う枕について選択肢が増える一方で、その中から自分に合う枕を見つけることは至難の業と言える。たくさんの枕を品揃えしていても「何を買ったらいいのか分からない」という枕選びの難しさは、永遠のテーマでもあったという。
そこで「枕選びのソムリエ」をイメージし、それをAI化した「PilloBO」を開発。既製品の枕の提案ではなく、カスタムメイドやオーダーメイドの枕をオンラインの診断で提案する仕組みを構築。さらにはその提案に応じて製造する「パーソナライズ製造」の仕組みと合わせて「THE PILLOW」が生まれた。
今後は、サブスクリプションでのサービス提供やギフトサービス、パーソナライズデータを活用した音と香りのサービスの提供など、より良い眠りができるようサポートしていく予定としている。
さらに日本初の枕ブランドとして、世界各国での販売も予定。海外から枕診断をしてもらい、日本国内で製造した商品を海外へ届ける越境ECでの展開のほか、最適な枕を提案できる「枕選びAIと枕診断システム」のソフトウェア提供も予定している。
