2023.07.14

【マーケットプレイス導入の狙いは?】la belle vie × Mirakl「数年で商品数10倍、顧客理解を深化」

Miraklの佐藤恭平社長(左)とla belle vieの取締役副社長執行役員 香取純一氏(右)


――マーケットプレイスへのブランドへの理解は得られているのか?

香取:最初にブランドへ声をかけた際は、慎重な声が多かった。数カ月間かけて何度かお話しすることで、当初の想定通りのブランドに参加していただける見通しになってきた。

ブランドによっても状況がまちまちだ。チャネルを広げるのに積極的なブランドはすぐに賛同を得られた。そうでないブランドでも、オフプライスの商品については提供していただけるケースもある。

――ブランド側が出品する際のハードルは?

香取:当社がローンチした14年前は、商品画像などのデータを持っているブランドがほとんどなく、当社に商品を送っていただくだけで販売できたり、買い取りで対応できたりすることがブランドへのソリューションとなっていた。

現在はブランドがささげのデータを持っており、商品を送るよりも、データをつなぎ込む方がブランドのメリットは大きくなっている。

――どのように取扱商品を広げていく計画なのか?

香取:数年で多くのブランドをつなぎこみ、商品数は10倍の規模にしたいと考えている。そのくらいの商品数がないと、目的買いに対応しきれない。以前から在庫連携しているTSIホールディングスさんやイトキンさんなどでも連携前から取扱商品数は数倍に増えている。

現在の主軸となっているファッションの大手ブランドから広げていき、国内で当社が取り扱っていないブランドやヴィンテージアイテムなどのカテゴリーも広げていきたい。将来的には海外からのドロップシッピングを含めて取り扱いを広げていく。すでに有力ブランドとも契約が進んでいる。

佐藤:当社はカスタマーサクセス部隊を持っており、伴走しながらマーケットプレイス化のお手伝いをしている。これまでの事例でも最初のセラーの獲得には、時間と労力がかかる。マーケットプレイスを始める理由や、どこを目指すのかなど、セラーに伝える必要がある。グローバルで取り組んだ、さまざまな企業のナレッジを共有している。


▲Miraklの佐藤恭平社長(左)とla belle vieの取締役副社長執行役員 香取純一氏(右)

――今後、注力する取り組みは?

香取:ブランドが採用しているSaaSのデータ連携システムとのつなぎ込みを進めていく。すでにダイヤモンドヘッドやオムニバスコアなどとは連携しており、それ以外の連携先を増やしていく考えだ。

――国内におけるマーケットプレイス化の事例は今後も増えていきそうか?

佐藤:マーケットプレイスへ関心の高まりを実感している。la belle vieさんが取り組むことを発表した影響も大きい。当社が国内展開を本格化した1年前は、マーケットプレイスの説明から始めないといけなかった。

EC化率の高い業界は早くから関心を示しているが、それ以外の業界からも引き合いが増えている。例えばBtoB領域の企業と話をすると、当社が想定していなかったマーケットプレイスの活用方法が出てくることもあった。

グローバルではマーケットプレイス化の動きはより進んでおり、海外の事例に目を向けているイノベーターからのニーズも感じている。手組でシステムを構築すると膨大なコストがかかるマーケットプレイス展開を、当社の製品でコストを抑えて取り組むことができることをお伝えし、それならやってみたいと思っていただける企業も多い。





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