2023.07.03

フォーマルウェアの「東京ソワール」、着回し企画や新商品で若年層獲得へ リピート率は22%と好調

デジタル戦略部 島村聡氏

レディースフォーマルウェアを展開する東京ソワールのメインのECサイト「FORMAL MESSAGE(フォーマルメッセージ)」は、CRMツールの導入や試着システムの提供が奏功し、会員登録数が3万6000人以上(2023年3月現在)となった。リピート率は22%と好調だという。創業55周年に向け、LTVの向上や20代~30代の若年層へのアプローチを強化している。

SEO対策に注力し、自然検索からの流入は2022年から2023年で5倍程度になったという。ネット広告からの集客も強化している。しかし、同時に直帰率も上がってしまったことから、顧客とのコミュニケーションの重要性を再認識したという。

「ブラックフォーマルの特性上、最初にそれがどんな服か、どのように着るかなどを調べる傾向がある。ECサイトやコーポレートサイトへの流入から、購入、ファンになるまでの線をつないでいきたい」(デジタル戦略部・島村聡氏)と語る。

同社は百貨店での展開やライフイベントでのニーズにより、50代がメインの顧客層となっている。今年1月には、若年層をターゲットにした「ハレの日に着る黒キャンペーン」として、ECサイトや店頭でブラックフォーマルを入学や卒業式などハレの場でも着こなす提案を実施した。

キャンペーンでは、「ブラックフォーマルを着回したい」という若年層のニーズを捉え、アクセサリーを活用した「喪服に見えない着こなし」の画像や、「マナー違反とならないか?」などのコラムを公開した。


▲“ハレ黒” 各キャンペーン

「このキャンペーンは好評で、若年層の認知を高めるきっかけになった。ライフイベントに合わせて長いお付き合いとなれたら良い」(同)と語る。

他にも商品の強みを生かし、応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」で「たためて洗えるフォーマル」を販売した。これは目標金額を大きく上回る結果となったという。


▲Makukake ページ

「若年層を中心に人気を集めた。お盆の帰省前のタイミングで仕掛けられたのも良かった」(同)と振り返る。

ECサイトでは5月に会員ランクとポイント制度を導入した。今後もUI(デザイン性などの見え方)を高める改修をし、長く愛用してもらえるサイト作りを進めるという。

「『東京ソワール』として認知してもらい、ライフイベントのタイミングで商品を見てもらいたい。55年分の経験をECサイトでも反映していく」(同)と語った。







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