2023.04.18

伝統楽器のECサイト「ケルトの笛屋さん」、充実コンテンツでケルト音楽の魅力発信

畑山智明代表(演奏家名 「hatao」)

ケルト音楽など欧州における伝統音楽の楽器を販売するケルトの笛屋さんのECが好調だ。プロの演奏家「hatao(ハタオ)」としても活躍する畑山智明代表が商品を厳選し、メーカーや職人から直接輸入している。畑山代表による演奏や練習法の動画も人気だ。ケルトの文化や歴史を説明するコラムは、楽器に興味がなくても楽しめる内容でファンが増えている。

ケルト音楽は映画「タイタニック」がきっかけで人気が高まった。雑貨屋やカフェで流れていることも多く、日本でも意外と身近な音楽だ。ケルト音楽の本場では、町の酒場で気軽に演奏されており、一人でも大人数でも自由に楽しめるのが特徴だ。

楽曲中にメインで使われることが多いティンホイッスルは、2000円程度で購入することができ、教則本や動画から独学での習得も可能だという。畑山代表がまとめた教則本は、東日本大震災の際に「少しでも気分を明るくできるように」という思いで、無料配布したこともある。

ECサイトは送料と税を含んだ値段を表示するなど、見やすさにこだわっている。サイトの情報量が多いため、マインドマップのように整理した図をホーム画面に載せている。興味のある分野をクリックすることで、販売、コラム、動画などそれぞれのページに遷移できる仕組みだ。


▲ECサイト上のコンテンツを図でまとめている

3月17日の「聖パトリックの日」などケルト文化に合わせた企画もあり、いつECサイトを訪れても楽しめる。

同社は価格競争ではなく、物販以外の情報提供や演奏会などイベントを通した「文化事業」としての強みで大手楽器店と差別化を図っている。ケルト音楽における楽器販売、学習などの全てを担うインフラを目指しているという。そのためには運営側の「音楽が好き」という気持ちを持ち続ける必要があるとしている。

「趣味色の強い企業は、運営側の『好き』という気持ちが続かなくなってしまうと衰退する。商品への思いはお客さまにも伝わるので、常に高い熱量を保ち続けることが大切だ」(畑山代表)と語る。





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