2023.02.20

ZOZO NEXTとTSIホールディングス、バーチャル試着体験の実証実験を開始 アイテムの質感やシワ・ドレープ感まで表現

ZOZO NEXTとTSIホールディングスは2月16日、TSIホールディングスが展開するレディースブランド「STUMBLY(スタンブリー)」の公式オンラインショップにおいて、アイテムの質感や落ち感まで表現するバーチャル試着機能を提供し、CVRやコスト、顧客からのフィードバック等を検証する実証実験を開始した。本実証実験はオープン環境で実施するため、個人が所有するスマートフォン等の端末から誰でもバーチャル試着体験が可能だ。バーチャル試着でイメージとのギャップを低減し、CVR向上や返品率低減などを目指す。

ZOZO NEXTは「Create the future of fashion and the next big thing.」をミッションに掲げ、ファッション領域におけるユーザーの課題を想像しテクノロジーの力で解決することで、より多くの人がファッションを楽しめる世界の創造を目指している。ファッションを数値化し、科学的に解明するための研究機関「ZOZO研究所」やファッションの未来に影響を与える6領域のテーマでZOZOグループの新規事業の創出を目的とする「MATRIX」などでR&Dを行っている。

一方、TSIホールディングスは、50を超えるブランドを有し、幅広い事業ポートフォリオと多様な販売チャネル、性別・年齢を問わない顧客との接点など独自の強みを持つ。レディースブランド「スタンブリー」においては、今後の成長領域の1つとして示す「デジタルジェネレーション」分野のコンテンツとして、新たなクリエイティブの形を追求している。

両社はこのほど、ユーザーの体型が再現されたアバターを用い、アイテムの質感や着用時のシワ・ドレープ感まで表現するバーチャル試着機能を提供し、CVRやコスト、顧客からのフィードバック等を検証する実証実験を開始した。実験を行うのは、TSIホールディングスが展開するレディースブランド「STUMBLY」の公式オンラインショップで、2023年春夏アイテムの一部が対象となる。実施期間は2月16日~5月31日。利用者は、商品の購入の有無に関わらずバーチャル試着を体験できる。


▲バーチャル試着のイメージ

ファッションアイテムのEC販売においては、消費者が実際に手に取って試すことができず、特に、素材や色が前後で異なるデザインや複雑なパターンによる独自のシルエットのアイテムを提案するブランドにとっては、商品を試着せずに購入頂くハードルの高さが課題となっている。

こうした背景から、本実証実験で提供するバーチャル試着機能には、CLO Virtual Fashion社の「CLO-SET」を採用。アイテムの質感や着用時のシワ・ドレープ感などを、実製品に近いイメージで表現する。これによりEC販売におけるCVR向上や新たな顧客体験の提供のほか、返品率の低減によるサステナブルな取り組みにも繋げていくことが期待できるとしている。

両社は今回の実証実験を通じて得られる結果を元に、今後もテクノロジーの力で利用者によりファッションを楽しんでもらえるよう取り組んでいく考えを示した。




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