2022.06.14

Hamee、「ネクストエンジン」運営のプラットフォーム事業を分社化 新会社「NE」に事業承継、意思決定を迅速化

Hamee(ハミィ)はこのほど、クラウド(SaaS)型EC Attractions「ネクストエンジン」の開発・運営を手がけるプラットフォーム事業を8月1日(予定)付で分社化し、100%連結子会社である「NE(エヌイー)株式会社」へ承継すると発表した。組織のスリム化により、機動的かつ柔軟な意思決定の実現を図る。

Hameeは、携帯電話のストラップ専門ECとしてスタートしたコマース事業と、クラウド型EC Attractions「ネクストエンジン」の開発・運営を手がけるプラットフォーム事業を展開している。このほど、8月1日(予定)付でプラットフォーム事業を分社化し、同社が設立した100%連結子会社であるNE(エヌイー)へ承継することを決議した。7月28日に開催予定のHamee定時株主総会による承認が得られることを条件として実施する。

Hameeのプラットフォーム事業は、コマース事の成長を図る一方で、EC運営に関わるさまざまな課題が表面化したことを機に、これを解決するためのサービスとして「ネクストエンジン」を開発したことによって生まれた。

自社のEC運営現場から生まれた点が他社サービスとの最大の差別化要素である「ネクストエンジン」だが、多くのユーザーに利用されたことで自社以外のEC運営ノウハウも取り込むことが可能となり、コマース事業とプラットフォーム事業は相互にシナジーを発揮しながらHameeグループ全体の成長を実現してきた。

現在、「ネクストエンジン」のユーザー数は5400社を超え、多種多様な商材の流通、様々な規模のEC事業者のビジネスを支えるインフラへと成長している。コマース事業は、「ネクストエンジン」のユーザーではあるものの、もはや単一企業の課題解決によってサービスの機能向上を実現するという観点は薄れ、5400社以上のユーザー、その先にいる全国のEC事業者の課題解決に向けたサービス開発が求められている。

一方コマース事業においても、当初は他社商品の仕入販売が中心だったのに対して、現在では販売額全体の約9割を自社製品が占めている。グループ内に製品の企画・開発・製造を行う機能を有し、サプライチェーンの上流から下流まで全てを自社で完結することが可能なビジネスモデルに進化している。

これらの事実を踏まえ、プラットフォーム事業、コマース事業ともに、それぞれ成長フェーズが大きく変化したとの認識に至ったとしている。この前提に立ったとき、2つの事業が1つの組織として成長する過程で、管理業務の複雑化や非効率化、単一の人事制度による社員モチベーションの維持向上の難しさなど、様々な課題が生じることが予想される。

Hameeはミッションとして「クリエイティブ魂に火をつける」を掲げており、メンバー1人1人が高い熱量を維持し続けられる環境を作ることでこそ、このミッションを達成できるとの考えから、超長期的にミッションを維持、実現していくための手段として、プラットフォーム事業の分社化決定に至ったとしている。

分社化により、それぞれの組織がスリム化し、機動的かつ柔軟な意思決定の実現が可能になるとの期待を示すとともに、今後も「クリエイティブ魂に火をつける」を共通のミッションとして、それに強く結びつくカルチャーをぞれぞれがグループ全体で持ち続けることで、引き続きグループは一体感を持って成長していきたいとの考えを示した。




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