2020.04.09

【「楽天市場出店者 友の会」創設メンバーに聞く】コロナ対策でも課題共有 楽天に提言も

(写真左から)「SILVER BULLET」 高木孝社長、「etre!par bleu comme bleu」松田英昭社長、京都 きもの京小町 村井洋仁社長


「プロジェクトコロナ対策」

――喫緊の課題は新型コロナウイルスの影響ですが、「友の会」でも検討していますか。

高木:実は、友の会が発足する当初、楽天の三木谷浩史社長と直接話し合いの場を持つタイミングで、すでに新型コロナウイルス対策に関する話題でもちきりでした。

今では実際に、「友の会」の中に、「プロジェクト コロナ対策」という会議体を立ち上げ、会員同士で、「コロナの影響でしんどいことはどんなことか」といったことついて話し合っています。会員の店舗の皆さんに対して、「コロナ対策について、楽天に要望したいことは?」といった質問も投げ掛けています。

――「プロジェクト コロナ対策」では、具体的にどのようなことを話し合うのですか。

高木:プロジェクトの中にも、いくつかのテーマがあります。コロナの影響がある店舗もありますし、ない店舗もあります。「商品が入荷されない」「物流が滞る」など、コロナによる影響や課題もさまざまです。

地域によっての違いもあるようです。東京や大阪の店舗は新型コロナに対して危機感を持っていますが、3月末時点では、九州・福岡はそうでもないと聞きます。ただ、危機感を持たなければ手遅れになることもあります。危機感の地域差を埋めていきたいと考えています。

物流拠点を自前で持つ店舗では、梱包・発送作業をする従業員のマスクの手配も必要です。荷物の検品についても、新たな方法を検討する必要があります。そういった情報の共有もしています。売り上げに影響のない店舗に対しては、「どんな取り組みをしているのか、情報をシェアしてほしい」という要望が寄せられています。

こういった要望をまとめており、要望の中で、楽天に提言しなければ実現しないことについては積極的に提言していきます。楽天も、内容によっては「店舗に声を上げてほしい」と考えていることがあります。店舗が声を上げてくれるからこそ、プラットフォーマーとして楽天がナタをふるえることもあるのです。


会主催の地方カンファレンスも

――将来的に友の会をどうしていきたいですか。

高木:地方の店舗をサポートするような、新しいイベントを主催することを考えています。圧倒的、かつ徹底的にやっていきたいです。

楽天では、楽天の一年の戦略を発表する「新春カンファレンス」を東京だけで行うようになっている現状があります。楽天がカンファレンスを開催できないのであれば、友の会が代わりに開催し、小規模でも地方の都市で開催できるようにしていければいいと考えています。

松田:私は「ワクワクする楽天」を取り戻すきっかけを作りたいと考えています。今の楽天は、お客さまにとって買いづらい見え方になっています。楽天に対して、店舗側から、「お客さま目線」を提言したいです。「お客さまにとって何がワクワクするのか」、それを一緒に考えていきたいと思います。

村井:私は「友の会」の意見が、多くの店舗の意見の”最大公約数”になればいいと考えています。今楽天に提言したいのが、「楽天市場の”市場”は、店舗が集まってできる”商店街”である」ということです。会を通じて、楽しい”商店街”を作り出せればいいと考えています。



【「楽天市場出店者 友の会」とは?】

楽天市場とECの未来のために、楽天市場とフラットに話し合いを持つことなどを目的として2020年3月に発足したコミュニティー。世話人の12人には、楽天市場出店歴10年以上で、「SOY」の受賞歴もあるベテラン勢が顔を並べる。世話人同士で酒を交わす中で交流が深まり発足につながったという。



「楽天市場出店者 友の会」

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