2022.01.06

【新春インタビュー】ストリーム 齊藤勝久社長「市場は逆風も増収継続へ」


リユース事業拡大


――家電レンタルなど新規事業の状況は?

家電レンタルサービス「Rentoco(レントコ)」は、2020年4月の開始後、じわじわとサービス規模を広げている。

回収やメンテナンスなど、通常の家電ECと比較して複雑なオペレーションを要するレンタル事業は、CRMの強化を長年の課題としていた当社にとってチャレンジングな取り組みとなっている。そのため、開始当初はユーザーの拡大を抑制している面もあった。

1年半以上の運用を通じて複雑なオペレーションも安定し、ようやくより多くのお客さまに向けてサービスを展開できるようになった。2022年以降はサービスを拡大していく段階となるだろう。

家電レンタルは通常のECと比較しても参入障壁が高い。豊富な商品在庫と物流基盤、そして家電ECで培った目利きを武器に、レンタル市場で一定のシェアを築いていく。

今後、他社が展開するレンタルサービスと家電分野での提携なども視野に入れている。BtoBの活用もさらに進んでいくと考えている。

2021年12月には、中古家電を販売する新サービス「ちゅうとこ」を自社ECサイト内で開始した。中古家電販売は以前からサイト上で実施していたが、取り組みを強化するために明確なサービスとして打ち出した形だ。

商品に関しては、レンタル事業で扱った家電の活用や業務提携先であるヤマダデンキからの調達が中心となる予定。

中古家電は今後も市場拡大を予測しており、右肩上がりでシェアを拡大していけると考えている。サービス強化に向け「ちゅうとこ」名義でのモール出店なども今後検討していく。

こうしたリユース家電を活用したサービスを打ち出す背景には、SDGs(持続可能な開発目標)との関連も大きい。消費者の課題意識が高まれば当然市場も広がっていくだろう。企業として取り組みを強化していくとともに、社会に求められるサービスを今後も提供していく。

――来期(2023年1月期)の戦略は?

基本的には今期の方針を踏襲していく。厳しい環境の中でEC運用を通じてつかんだ「こつ」を、ブラッシュアップしていく1年となるだろう。今期同様に増収を継続、そして再び増益に転じていくと考えている。




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