2020.10.30

【コロナ禍のEC求人動向】買い手市場も、EC人材取り合いに

エン転職では物流関連の人材の求人が増加している


【ネオキャリア】コロナ禍で新卒の意識に変化 IT系が爆発的な人気に


ネオキャリアによると、コロナ禍で新卒の採用市場にも変化が出てきているという。ここ数年、新卒求職者からの人気の高まっていたIT系がここにきて爆発的な人気となっている。医療やヘルスケアの業界も、新卒者からは人気が高いという。コロナの影響で大企業が打撃を受けたこともあり、既存の大企業よりも、成長が見込める企業に人気が集まる傾向があるとしている。

「人材を募集する際には、どれだけアピールできるかが重要。EC業界には、時期的にも伸びている企業が多いので、アピールしやすい」(新卒採用部 柳直輝部長)と言う。EC市場全体が年々拡大していることや、コロナ禍で伸びた自社の業績を示すなどして、マーケットのポテンシャルや将来性を感じてもらうことが重要だという。

「今の学生には自由な働き方を好む人も多い。リモートワークは前向きに捉えられている」(同)と言う。

「コロナの影響で終身雇用を考えない学生がより増えた印象もある」(同)とも話す。転職を前提に就職を考えるため、自身のスキルを高められる仕事を選ぶ傾向があるという。「どういった仕事か」「仕事を通じて何を得られるか」「どの業務を担当するのか」など、内容を説明することが、採用を成功に導くポイントだとしている。

「面接や説明会のオンライン化が進んだことで、地方からの応募や、地方への応募も増えている。全体の求人は減っているので、採用しやすい環境にあると思う」(同)と話している。


オンライン面接のイメージ


【パーソルグループ クリーデンス】アパレル求人件数2.1倍に 6月には過去最高の求人件数記録


パーソルキャリアが運営する、アパレル・ファッション業界専門の人材紹介サービス「クリーデンス」は、2020年4〜9月の「EC関連求人件数」が、前年同期間比で約2.1倍に増加したという。

同社によると、アパレル・ファッション業界の2020年4〜9月の「EC関連求人件数」は、昨年同期間比で112.6%増加したという。

緊急事態宣言発令後の5月に求人を休止した企業も多かったが、アパレル・ファッション業界の各社には、EC化率を高める傾向がみられるという。

ウェブディレクター、デザイナー、エンジニア、物流、マーケティング関連の求人が多いという。プログラミングスキル、アクセス分析、分析ツール、デザインなどの技術を持つ人材も、企業からの人気が高いという。自社ECサイトを自社内で作成するなど、EC関連業務の内製化を進める傾向が各社にはあるという。

一方、EC関連以外の求人件数はコロナ後に減少していたが、現在は回復傾向にあるという。

応募者数は増えており、求職者からの問い合わせ数、登録者数、カウンセリング数も増加しているということだ。

「現在は、良い人材を選びやすいチャンスの時期でもある」(事業責任者・河崎達哉氏)と話している。

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