2024.04.25

「makeshop」、年間流通額が12年連続でEC構築SaaSで1位 2023年は3.2%増の3153億円に

GMOインターネットグループのGMOメイクショップは4月25日、ECサイト構築SaaS「makeshop」の2023年の年間流通額が前年比3.2%増の3153億円に達し、過去最高を記録した。国内のECサイト構築SaaS業界において年間流通額が12年連続No.1(自社調べ)になったという。2004年の創業以来の累計流通額は2023年12月末に2兆5000億円を突破した。

コロナ禍による消費者の行動変容に合わせてEC事業者の対応が変化する中、BtoBのニーズにも迅速に対応しながら「makeshop」のバージョンアップを重ねている。2023年は法人企業を中心に導入店舗数を1748店追加した。サービス提供開始から20年で、「プレミアムショッププラン」以上のプランを利用している法人契約数は1万2000店舗を突破した。



年間流通額拡大の背景には、日本の文化コンテンツ産業は急速な成長があるという。アニメやゲーム、IP(知的財産)関連の市場の成長に伴い、「makeshop」でもアニメやゲーム関連商品の売れ行きが好調だった。アニメやゲームキャラクターの商品を取り扱う「おもちゃ・ホビー・ゲーム」ジャンルは、前年比10%増の184億円となり、急成長する文化コンテンツ産業の影響が表れている。

「本・雑誌・コミック」ジャンルの2022年の流通取引総額は、前年比37%増の28億円となった。2021年の対前年比の伸び率は全21カテゴリー中19位だったところ、2022年は1位となり、急成長している。特に、趣味に関する書籍のほか、教育機関向けの学術書、医学書などの売れ行きが好調。書店数の減少傾向が続く中、出版社や書店は書籍の販路をECに移した結果、同ジャンルの流通額が拡大していると考えられる。

「makeshop」における2023年のBtoB向けのサイトや会員制サイトは、前年比23%増の1048億円となり、急速に成長している。コロナ禍に企業間での非対面による受発注取引が求められるようになったのに加え、日本社会全体がDX推進への機運が高まっていることも追い風となり、これまでFAXや電話などで行われていた受発注業務がEC化されたことでBtoB向けサイトや会員制サイトの流通額が急速に拡大している。



特に、医療機関向けの薬などを販売する卸売サイトや、駐車場サービス券発注サイトなど、これまでは企業間の取引においてチラシやカタログなのアナログな方法で販売していた業界がECに切り替えたことで、著しい成長を遂げた。DX市場は今後も拡大が続くと予測されていることから、今後もBtoB向けサイトや会員制サイトの成長が期待できるという。

2023年は「海外販売機能」の利用率も大きく成長しており、海外販売額は前年比54%増となった。「海外販売機能」の導入店舗数は、前年比64%増となった。これらは2022年より加速した円安により、海外での販売価格が下がり海外での需要が高くなったことで、越境ECの好調につながったと考えられる。

「makeshop」は、売り上げの増加に対応できる管理画面の機能強化や、のしや時間指定配送などの日本の商習慣に合わせた機能を追加し、さらにファッション、フード、雑貨などさまざまなジャンルのショップにも対応できるよう機能を追加するなど、常に変化するECサイト運営者のニーズに迅速に対応し続けることで、成長を続けてきた。

今後はさらに、「次世代EC開発プロジェクト」の推進に注力し、EC事業者の売上拡大を支援するため、マーケティングデータの有効活用を促進するCRMツールの提供、さらに、BtoBを含むさまざまなニーズに対応するため、オークション販売やレンタル・サブスク販売などの機能の提供も積極的に進めていく方針だ。





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