2023.11.12

花のサブスク「ブルーミー」、高品質と商品数で成長維持 「アニメ」「いけばな」ともコラボ

武井亮太CEO

花のサブスクリプション(サブスク)サービスを運営するユーザーライクが、堅実な成長を続けている。デロイトトーマツグループが発表したテクノロジー企業の成長率ランキングで8位を受賞した。花の品質向上とバリエーションを増やすことで、ユーザーの満足度向上につなげている。

花のサブスクサービス「ブルーミー」は、10万世帯以上が利用している。全国の提携生花店と自社拠点から、週替わりで季節の花をポストに投函する。550円、880円、1980円の3種類のプランを用意している。

サブスク業界はコロナの巣ごもり需要を受け、急速に市場が拡大した。だが、コロナが5類に移行し、消費者がオフラインで商品を購入するようになるにつれ、サブスク会員の解約に悩む企業も少なくない。そのような中、同社は花のバリエーションと品質にこだわり、長く利用する会員の継続に成功している。

「取り扱う花の種類も増やしたし、色も増やした。同じ花でも、新たな色も追加した。組み合わせると、数万以上のバリエーションになるのではないか」(武井亮太CEO)と話す。

花の品質においては、花の元気な状態を維持するための延命剤を同封している。だが、それ以上に、顧客に届く際、なるべく状態の良い花を届けることができるよう流通時の保管には、特に注力しているという。

「花は保管温度が高すぎても、低すぎてもいけない。さらに季節の問題もある。夏の暑いときに最適な温度、冬の寒いときに最適な温度など、温度が花の状態を左右する。何度に設定するのが適切かは教えられないが、全ての流通時の温度管理を徹底することで、元気で生き生きとした状態の花を届けることができている」(同)と説明する。


▲大手いけばな流派「草月流」とコラボレーション

同社は今後も継続して花の品質向上と種類の拡充に注力しつつ、顧客と花の接点を増やしていく計画だ。今年の父の日には、サッポロビールとコラボレーション(コラボ)した。7月にはアイドルマスターSideM、8月には日本の大手いけばな流派の「草月流」とコラボし、限定商品を販売した。

「企業とのコラボは、今までリーチできなかった新たな顧客層へ認知を広げることができる。どれだけ花との接点を増やすことができるか。これが『ブルーミー』にとって、何よりも重要なことで、今後ここを突き詰めていきたい」(同)と話す。





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