2023.11.03

1864年創業の服部製糖所、映える「おはぎ」でEC顧客拡大

”映える”おはぎ

1864年創業の服部製糖所は、コロナ禍にECの主力商品となるおはぎを作り、徐々にファンを獲得している。季節やイベントに合わせた商品開発で訴求し、今後は現代風の洋菓子を開発したいとしている。

同社はもともと、業務用の和三盆を法人向けに販売していた。コロナ禍で需要が減ったことをきっかけに、ECで主力となる商品を開発した。和三盆をふんだんに使用したおはぎの販売を開始したところ、ファンが増えてきたという。

インスタグラムやX(旧ツイッター)を活用し、毎日のように情報を発信しているという。発売当初は、母の日商戦と重なり、SNSとの相乗効果を発揮できたという。

「売れる時期が分かったため、その時期に合わせて販売を開始している。新商品は母の日、敬老の日、彼岸などに合わせて開発し、SNSでの発信も強化している」(服部道子取締役)と話す。

インスタグラムとXは違う情報を発信するように心がけている。インスタグラムでは、主に商品の情報をフィードやストーリーズで発信している。おはぎのビジュアルは写真に映えるため、インスタグラムとの親和性が高いという。


▲華やかなおはぎ

インスタグラムの投稿にはリンクを貼ることができないため、ECサイトへどう遷移させるかが課題だという。リンクを貼れるストーリーズを小まめに投稿し、アーカイブとして残しているという。

Xでは商品情報以外の投稿も発信しているという。個人的な内容を発信し、中の人の人柄が分かるような投稿をしている。

「一般的なおはぎは砂糖が8割程度だが、当社は砂糖を使用するところを全て和三盆で製造している。華やかな見た目で作っているため、写真映えしやすい。アレルギーなどでケーキが食べられない人のために、誕生日用のおはぎを用意したらよく売れた」(同)と言う。

おはぎの販売を開始した当初は、冷凍で美味しい商品を発送することに苦戦した。研究を重ね、どの素材を使用したら良いかなど厳選し、冷凍便で発送しているという。

おはぎで認知が拡大したが、今後は他のスイーツにも挑戦しようとしている。

「『和三盆は古臭い和菓子』というイメージが強い。そういう印象を覆すために、洋菓子などにもチャレンジしたい。おしゃれに現代風に製造し訴求できたら良いと思う」(同)と言う。

フィナンシェは現在、徳島にある店舗で購入できるが、今後ECでの展開も検討中だとしている。





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