2023.11.07

ハコベル、「山九」「福山通運」「日本ロジテム」が資本参加 B2B輸送プラットフォームを推進

ハコベルは10月19日、山九、福山通運、日本ロジテムを引受先とした第3者割当増資を実施し、同3社が新たな株主として経営に参画すると発表した。各社との取り組みにより、プラットフォームの質・量の強化を図り、顧客へのソリューション拡大と運送会社/ドライバーへのサービス強化を加速する。物流業界の課題解決、持続的発展に貢献を目指す。

ハコベルは、セイノーホールディングスとラクスルが2022年に共同で設立したジョイントベンチャー。全国の提携運送会社の非稼動時間を有効活用し、高品質かつ低価格な運配送の仕組みを用いた物流のシェアリングプラットフォーム 「ハコベル」を運営している。

現在、日本の物流業界は岐路を迎えている。背景には人口減・少子高齢化・労働人口の減少に加え、今後の労働時間規制強化による運び手の大きな不足が予測されることがあり、物流のサービス維持が懸念されている。

これらの大きな課題を前にセイノーホールディングスとラクスルは、業界や社の垣根を超え、「共創・共生」を目指すオープンパブリックプラットフォームの実現を目指し、ハコベルを設立した。設立から1年間でさまざまな取り組みが結実し、多様なシナジーを創出している。

ここから真のオープンなプラットフォーム・業界標準になるため、このほど、ハコベルのビジョンに賛同した山九、福山通運、日本ロジテムの3社を引受先とした第3者割当増資の実施するとともに、同3社が資本・経営に参画したと発表した。各社の特性や強みをかけ合わせ、顧客へのソリューション拡大と運送会社/ドライバーへのサービス強化を図る。

ハコベルは今後とも、業種に関わらず、オープンで業界標準となるプラットフォームの実現というビジョンに賛同する事業者の参画を歓迎する考えを示した。


▲ハコベル 代表取締役CEO 狭間健志氏

今回の取り組みにあたり、ハコベル 代表取締役CEO 狭間健志氏は、「当社は2015年にラクスル社内で新規事業として開始、2022年にはセイノーホールディングスから出資を受け、ジョイントベンチャーとして運営を始めました。『物流を持続的に発展させるプラットフォームを作る』というビジョンの元、B2B輸送の新しい業界標準、オープンなプラットフォームの構築を目指しています。この1年間、事業規模もサービス内容も大きく前進しました。新たに資本参画いただく各社様との連携、協業を通して、お客様への提供価値・運送会社様へのサービスを強化することで、今後も2024年問題をはじめとする業界の課題解決、物流業界の持続的な発展を目指します」と述べた。


▲ラクスル 代表取締役社長 CEO 永見世央氏

既存株主であるラクスル 代表取締役社長 CEO 永見世央氏は、「ハコベルは、物流業界のオープンプラットフォームになるというコンセプトのもと、昨年セイノーホールディングス様との間でジョイントベンチャー化をさせていただきました。このコンセプトに沿って、新たな協業パートナーをお迎えできたことは素晴らしい取り組みであり、『仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる』という当社ビジョンにも合致したものと考えています。引き続きハコベルが物流業界の仕組みを変えていくことを応援、サポートしていきたいと考えています」とコメントした。


▲セイノーホールディングス 代表取締役社長 田口義隆氏

同じく既存株主のセイノーホールディングス 代表取締役社長 田口義隆氏は、「お客様への新たな価値提供と、日本の社会課題解決を目指して、セイノーがハコベルと手を組んで1年余り。お客様、ご同業社様への利便性はもちろんのこと、『ハコベルサポーターズプログラム』を通じたさまざまな取り組みを進め、ハコベルにパートナーとして参画されている事業者の皆様の経営効率化・課題解決にも取り組んで参りました。輸送を通じて、日本の社会課題を解決したい。この想いに意を同じくしてくれる多彩なメンバーがここに集まり、ご参加いただける事になり、より早く、より強くその実現に突き進んで行く事が出来るのではないかと大変嬉しく思っています。皆で手を取り合い、2024年問題をはじめとする日本のバリューチェーン、運送事業の課題を解決し、Team Green Logistics の実現を目指していく。そのためにはまだまだ多くのメンバーの力を借りて、ハコベルを日本経済を支えるプラットフォームとして育てていく必要があると考えています。より一層のご支援をお願いします」とコメントした。

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