世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay（イーベイ）」への出店を通じ、日本セラーの越境ECを支援するイーベイ・ジャパンは10月27日、2023年第3四半期（7～9月）の期間に、日本セラーから出品されたアイテムの販売動向をランキング形式で発表した。前期に引き続き、トレーディングカードが成長率でトップとなり、世界的に有名なカード鑑定会社のPSAが日本国内で鑑定サービスを開始した点もその要因の1つとした。商品ごとでは、自動車パーツの取引が過去にないペースで伸長しており、「eBay」を通じて日本から海外に売れた自動車パーツの市場規模は過去5年間で5倍の規模に拡大した。
イーベイ・ジャパンは、「eBay」における日本からの越境EC取引に関するデータを「越境ECランキング 2023年第四半期」として公開した。
カテゴリーランキングの「取引額TOP10」は、1位が「レディース アパレル＆バッグ、ブランド小物」、2位が「時計・パーツ＆アクセサリー」、3位が「トレーディングカード」だった。
【カテゴリーランキング＜取引額TOP10＞】
取引額ランキングのTOPは、前回と同様の順位となった。1位は「レディース アパレル＆バッグ・ブランド小物」だが、女性用だけでなく、男性用のバッグや高級ジュエリーも大きく売り上げを伸ばしている点が特徴となる。この他、前年から急成長しているデジタルカメラが、今期でも順位を上げ8位となった。
取引額トップ10の内、前年同期比で大きく成長したカテゴリーとなる成長率トップ3は、1位が「トレーディングカード」、2位が「自動車パーツ」、3位が「デジタルカメラ」となった。1位、2位は前期（2023年第2四半期）と同じだが、3位は「ビデオゲーム本体」から「デジタルカメラ」に入れ替わった。1年前の2022年第3四半期の同ランキングは、1位が「時計・パーツ＆アクセサリー」、2位が「レディース アパレル＆バッグ・ブランド小物」、3位が「メンズ アパレル＆バッグ・ブランド小物」だった。この1年で大きくTOP3の顔ぶれが変わったことからも、今回の成長率TOP3カテゴリーの市場拡大がうかがえるとしている。
ポケモンカードをはじめ、トレーディングカード全体が伸長した背景としては、実写ドラマ化された漫画「ONE PIECE」や、来年に25周年を控える「遊戯王」といった話題性がトレーディングカードにも影響したことに加え、世界的に有名なカード鑑定会社のPSAが日本国内で鑑定サービスを開始した点が大きいと推察。
アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、カナダ、オーストラリアの8カ国の「eBayサ」イトへの同時出品を可能にする公式の多国展開ツール「eBaymag（イーベイマグ）」の導入により、出品点数が増加した点も奏功したとしている。年末商戦の影響で例年売り上げが伸びる第4四半期にかけても、引き続き好調な推移が期待される。
商品ごとに見ると、過去にないペースで伸長している自動車パーツは、「GTR R33」の純正ヘッドライトが日本円にして約190万円で販売された。本商品に限らず、引き続き80年代～90年代の国産スポーツカーの純正パーツと、海外でも名高いアフターマーケットパーツの需要は継続しており、「eBay」を通じて日本から海外に売れた自動車パーツの市場規模は過去5年間で5倍の規模に拡大している。
