2023.10.26

【インタビュー】Riskified Japan ナボン恵子 アカウントエグゼクティブ「高精度なAIが不正だけを除外する」

Riskified Japanのナボン恵子 アカウントエグゼクティブ


Riskified(リスキファイド)が提供する不正検知サービスを、DMM.comやユナイテッドアローズといった、国内の大手企業が導入するケースが増えている。サービスの導入が拡大する背景には、高精度で不正な注文のみを検知して除外する技術の高さがある。発生したチャージバックを、同社が100%保証する点も高く評価されているという。Riskified Japanのナボン恵子アカウントエグゼクティブに、同社のサービス導入のメリットと、不正検知サービス導入の落とし穴について聞いた。



 高い承認率


――Riskifiedのサービスについて、教えてください。


当社は、ECサイトでの不正な購入を検知するサービスを提供しています。約400種類の独自の基準を基に、AIを駆使して不正な注文を検知しています。正当な注文を承認する「承認率」が非常に高い点が特徴です。当社のサービスを導入したECサイトでは、全ての注文の内、平均95%以上を正当な注文として承認しています。残りの数%を不正な注文として除外しています。

ECサイトに不正検知サービスを導入する際に注意すべき点は、正当な注文を除外してしまう「誤検知」をいかに減らすか、という点です。

不正検知サービスの多くは、アクセス方法や流入経路、購入金額など、ユーザーの「普段と異なる行動」を基に、不正か否かを判定します。ただ、注文者によっては、普段使用しない、端末や場所などから、商品を購入することもあります。

正当な注文を承認する精度が低いと、誤った検知をして、正当な注文を除外し、売り上げの機会損失を生んでしまう可能性があります。そのECサイトを初めて使うユーザーが、高単価の商品を購入しようとすると、はじかれてしまうこともあるのです。

当社の調べでは、国内の不正検知サービスの承認率は、90%程度だと見ています。不正だと判定した10%の中には、正当な注文が7割程度含まれていると思われます。

不正検知サービスを導入して正当な購入を除外してしまうと、売り上げが減ってしまいます。国内のECサイトの中には、それを恐れて、不正検知サービスの導入に積極的になれない事業者も多いと聞きます。
 

スコアリングの手間


日本国内の不正検知サービスは、「スコアリング」が主流となっています。「スコアリング」は、あらかじめ不正だと考えられる条件を設定し、1件ごとに注文を判定して、ECサイトの運営者に報告します。最終的には、EC運営者が、不正スコアの高い注文をどう処理するかを判断しなければなりません。サイトによっては、目視による点検やルールの更新などを行う必要があり、非常に手間やコストがかかります。不正抑止の裏側では、本来EC事業成長のための人員が、これらの対策にたくさんの時間を奪われていることも少なくありません。

当社のサービスでは、リアルタイムでフリクションレスに、不正を判断して自動で除外します。管理画面では、どの注文を承認・拒否したのか、可視化できます。仮に誤検知があっても、さらに精度を高めることができるのです。
 

高い技術力とサービス補償


――チャージバックを100%保証するということですが、どうして可能なのですか?


当社のサービスは、最先端技術の開発し、導入しています。そして、AIを駆使し、不正な注文を検知して除外します。高い承認率をSLA(サービス品質保証)として約束し、売り上げの上昇を可能にします。チャージバックという不正リスクを全て被るソリューションを提供できるのは、自社の技術力と、不正検知精度に十分な自信を持っているからです。


当社のサービスを導入してもらえれば、承認率が高いため、正当な注文を除外する可能性は低いです。仮に、承認した注文の中に不正な注文が含まれていて、チャージバックが発生してしまっても、当社が100%保証します。

当社はこのほど、ECサイトの不正被害と購買行動について、600人以上の消費者を対象にアンケートを実施しました。消費者は、オンラインショッピングでの、よりシームレスでストレスのない体験に期待しています。2025年には、ECサイトに本人認証サービス「EMV3-DS」を導入することが義務化されます。消費者の期待に逆行するのではないかという懸念もあります。当社の不正検知サービスの認知を広げ、シームレスな買い物を維持しつつ、チャージバックを減らせる施策があることをPRしたいです。


Riskifiedの詳細はこちら
https://www.riskified.com/

 

 

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事