スマートデバイスを介してバーコードや文字、IDなどをデータとしてキャプチャする「Scandit Smart Data Capture」を展開するスキャンディットは7月26日、スマートデバイス上の拡張現実（AR）オーバーレイを利用して、ユーザー企業の従業員や消費者の商品検索をより迅速にすることを目的に設計された、アウト・オブ・ザ・ボックス ソフトウェア「MatrixScan Find」を発表した。検索の効率と精度の向上を支援する。
スキャンディットは、「Scandit Smart Data Capture」プラットフォームの新機能として、スマートデバイス上の拡張現実（AR）オーバーレイを利用し、より迅速な商品の検索を可能にする新機能「MatrixScan Find」を発表した。
現場の最前線でピッキングや梱包作業などに従事するスタッフは、商品を探すのに苦労することがよくある。特に、香辛料、化粧品、靴、DIY用品、段ボールの箱など、見た目が似ている商品群の中から特定の商品を探し出すのは容易ではない。「MatrixScan Find」は、拡張現実オーバーレイの技術を活用することで、ユーザーが探しているものをより早く見つけられるよう視覚的に支援する。
例えば、オンライン注文された商品を発送のためにピッキング・梱包する際、配送担当者は、同じような箱で埋め尽くされた倉庫に行くことになる。店頭での在庫確認は、店員が正しい商品を見つけるために商品棚を次々とスキャンする際に、速やかな作業が求められる。こうした状況で正しい商品を見つけるには時間がかかり、ミスも起こりやすいというデメリットもある。「MatrixScan Find」は、スマートデバイスの画面上にガイダンスを明確、かつ瞬時に表示させることで、手作業による煩わしい検索作業をテクノロジーが代行する。
店員が来店客をスマートにサポートできるようにすることで、「Scandit Smart Data Capture」のユーザー企業は、生産性と効率の向上を同時に実現できる。店舗スタッフは顧客対応や在庫管理などの付加価値の高い業務に、より効果的に専念できるようになる。
「MatrixScan Find」は、わずか数行のコードで既存のネイティブアプリケーションに簡単に統合できる拡張現実機能を使用しており、画期的な検索体験の実装をより簡略化すること目的に設計された開発済みのインターフェースも備えている。これによりIT部門は、従業員と消費者の両方に対して、直感的なユーザーエクスペリエンスを迅速に提供することが可能になる。
さらに小売業者は、自社が顧客向けに提供するアプリケーションに「MatrixScan Find」を導入し、消費者に検索機能を提供することもできる。消費者は自分のデバイスで、魅力的で分かりやすい拡張現実のインターフェースを通じて、希望する商品についてさらに詳しく知ることが可能になる。
「MatrixScan Find」のビルトイン・ユーザインターフェースは、小売、物流、配送におけるそれぞれのワークフローに対応するよう設計されている。個々の品目をピンポイントで特定するためのカスタマイズ可能なカラーオーバーレイや、通知アラート、一時停止機能、正確なインサイトを提供するための品目カルーセル表示など、細かい機能にこだわって開発されている。
「MatrixScan Find」の導入により、経験の少ないスタッフであっても、スマートデバイスの画面が導くサポートとガイダンスに従って業務を遂行し、生産性を向上できるとし、フルフィルメントに関連する企業の課題である、労働力の確保と維持、繁忙期の需要のピークや低迷への対応をサポートする。
スキャンディットの共同創業者 でCTOであるChristian Floerkemeier氏は、「拡張現実で実現するSmart Data Captureソリューションを実際にご覧いただければ、この革新的で次世代的な拡張現実ソリューションが、企業のワークフローに革命をもたらし、ヒューマンエラーをほぼゼロにすることを即座に理解されるでしょう。スキャンディットは、ビジネスプロセス、ユーザーエクスペリエンス、ならびに企業アプリケーションへの拡張現実の実装を成功させるために必要とされる、コンピュータビジョン・テクノロジーを深く理解しています。企業は、既成概念にとらわれない新たなソリューションである『MatrixScan Find』を活用することで、社内に必要な技術的専門スタッフを持つことなく、従業員をサポートし、顧客を満足させる優れたソリューションを提供することができます」とコメントした。
