【ECソリューションマップ2023「ECサイト構築サービス編」】ECサイト構築パッケージ「EC‐ORANGE(イーシーオレンジ)」を提供するエスキュービズムは近年、大型かつ複雑なECやOMOのシステム構築に注力している。昨年12月には、大規模ECシステムのベースとなる「EC‐ORANGEスクラッチフレームワーク」の提供を開始し、支援体制を強化している。
2020年ごろから方針を転換し、ECパッケージを提供して終わりではなく、顧客の課題や目指す方向性から、業務の見直しや新たな仕組みを提案し、それをシステムとして具現化する取り組みに注力している。
「オムニチャネルやOMOは企業の組織や運用の状況に加え、世の中のSDGsなどの潮流も踏まえて取り組む必要があり、システム要件は年々、複雑化している。機能に制限のあるSaaSでは解決できない課題を抱えている事業者も多い。プロダクトアウト型のパッケージやSasSのベンダーが、複雑な業務要件を理解できないケースもある。当社としてはそのニーズに応えるために、少数のお客さまと深くお付き合いする方向性にかじを切っている。そのため、プロジェクトの規模がかなり大型化している」(取締役 梅木研二氏)と話す。
「EC‐ORANGEスクラッチフレームワーク」は、事業者の固有のニーズに対応するために、スクラッチベースでECシステムを構築するための仕組み。
「スクラッチ開発ならではの時間とコストがかかる点や、完成イメージがつかみにくいといったネガティブな要素を解消するためのソリューションだ。進め方の作法や一部の部品をあらかじめ用意し、業務フローレベルではないが、単機能レベルで見せられるものを部品として用意し、プロジェクトを進行しやすくしている」(同)と話す。
システム面の支援だけではなく、EC事業運営まで支援するケースもある。より深くクライアントのビジネスに関わり、必要不可欠なパートナーとして存在感を発揮している。