2023.07.10

和歌山の名産品・紀州漆器の「山家漆器店」、地道な施策でEC年商1億円超へ

ECショップ店長・山家優一氏

漆器メーカーの山家漆器店は1950年ごろから、和歌山の名産品・紀州漆器の卸、製造、販売を手がけている。ブログでの情報発信やECサイトの見せ方の工夫が奏功し、今期のEC売上高は約1億3000万円、EC化率は85%と好調だという。

「ECサイトの設立は早かったが、担当者もいなく、特にしっかりとした運営はしていなかった。別の仕事をしていた2016年になんとなく触ってみたのがきっかけ」(ECショップ店長・山家優一氏)と振り返る。「ECサイトの運営の知識がなかったので、『楽天、売上げ、伸ばす』などと検索して、できるものから少しずつ試していった」(同)と言う。

商品写真での見せ方や販売チャネルの追加、ブログの更新と地道に取り組んだことが奏功したという。運営に携わってから現在まで、売り上げを落としたことはない。

ブログでは、商品の情報でSEOを上げるのではなく、例えば「曲げわっぱ、デメリット」で検索したときに上位に出る見出しやコンテンツにこだわったという。


▲曲げわっぱのお弁当箱

「ブルーオーシャンである、知りたいけど意外と情報が多く出回っていない内容を出すようにしている。ブログからECへの流れを作る狙いだ」(同)と語る。

ECサイト内で埋もれてしまう古い商品は、写真を撮り直して見せ方を変えるという。

「具体的な使用シーンなどを提案することで手に取りやすくなる。スマホでも十分きれいに撮れるので、気軽に更新する」(同)と語る。

これからも家族とパートの小規模体制で会社を運営する方針だという。

「自社を大きくしようと人を大幅に増やしたりするのは、自分には合っていないと思う。外部の力を借りられる部分は使い、無理なく成長したい。売り上げは毎年20%増を目標としている」(同)と意気込む。







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