2023.06.14

SMBCとCCCが新ポイントサービス発表 来春開始の「青と黄色のVポイント」はECに影響ある?

三井住友フィナンシャルグループ(SMFGグループ)、三井住友カード(SMCC)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、CCCMKホールディングス(CCCMKHD)は6月13日、三井住友銀行グループ(SMBCグループ)が提供する「Vポイント」とCCCが提供する「Tポイント」を統合し、新たに青と黄色の『Vポイント』として、2024年春に提供を開始すると発表した。新たな巨大ポイントサービスは、EC市場にどのような影響を与えるのだろうか。

新ポイント『Vポイント』は、サービス開始から今年で20年を迎える、日本で最初の共通ポイントとして約1.3億(有効ID数)の顧客が利用する「Tポイント」と、SMBCグループが提供し、世界中のVisa加盟店で使える「Vポイント」が統合して、誕生する新しい共通ポイント。より多くの顧客がポイントを意識せずともよく貯まり、使いやすく自由で安心で特定の経済圏に縛られない、「みんなが使えるポイント」を目指すという。

「Tポイント」の青と黄のカラーはそのままに、世界中のVisaで使える「Vポイント」を融合した新ポイントの世界を表現している。

新『Vポイント』は両サービスの会員基盤が統合するだけでなく、両サービスの加盟店網が加わり、貯める・使える先が大きく広がる。



新『Vポイント』は全国約15万店舗のTポイント提携先や、世界のVisa加盟店などで貯まる。Tポイントの加盟店はファミリーマートやドラッグストア、飲食店などリアル店舗チェーンが多いイメージだ。


▲Tポイントの加盟店

新『Vポイント』は1ポイント=1円分として、Tポイント提携先に加え、Visa加盟店、さらに「三井住友銀行」や「SBI証券」などの各種金融サービスでも利用できる。リアル店舗で利用できるイメージが強いが、提携先・加盟店のECサイトでも利用できる。



加盟店が広がり、決済などの機能が拡充した、新『Vポイント』は多くの利用者が使うことが想定される。利用に伴い貯まったポイントは、ECサイトで利用されるシーンも増えるだろう。来春、サービスが開始すると、新たなECサイトの利用先も増えそうだ。



さらに、新『Vポイント』においても、加盟店へのマーケティング支援も行う。SMCCはキャッシュレスデータ分析サービス「Custella」により、クレジットカード加盟店へマーケティング支援を実施しており、CCCMKHDはTポイント提携先へデータベースを活用したマーケティングサービスを提供している。SMCCとCCCMKHDはマーケティング分野においても協業し、より一層の事業者のマーケティング支援を実施する方針だ。

リアルとECで集めた顧客データを生かしたマーケティングサービスは、EC事業者にとっても顧客への理解を深め、新規顧客を獲得する機会につながるだろう。



新ポイントサービスの提供に向け、SMFGとSMCCは、2023年4月10日にCCCMKHDへの出資を完了した。これにより、CCCMKHDは発行済み株式の60%をCCC、40%をSMBCグループが保有する会社となった。







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