2023.05.25

ヒラキ、通販売上10.4%減 PR施策も減収減益に

ヒラキの2023年3月期における通信販売事業の業績は、売上高が前期比10.4%減の78億3400万円、営業利益が同50.7%減の5億3200万円となった。

テレビCMやインフルエンサーを活用したPRを継続的に実施したほか、家計応援キャンペーンも行った。これによりパンプスなどは好調に売れたものの、全体の受注は減少し、円安による影響で減益となった。

年1回以上購入するユーザー数は70万人で、前年と比較すると大きく減少。また、年間の受注件数率も大幅に下がったという。顧客単価は値上げの影響もあり6500円に上昇した。

店舗販売や卸販売などを含む全売上高は同6.0%減の142億8800万円、営業利益は同77.5%減の1億5500万円となった。


伊藤社長「読みが若干甘かった」


5月19日に都内で開催した決算説明会で、伊原英二社長は記者団に2023年3月期の業績要因について分析した。

伊原社長は「2‐4月は春物を大々的に売る予定だったが、中国やバングラデシュのコロナによるロックダウンの影響で商品が届かなかった」と説明。2022年2月ごろに新商品を300点ほど用意していたが、間に合ったのは半数だったという。

商品があれば売れるとは限らないとしつつ、「売るべき、売れるべき商品が確保できなかった」と話した。

こうした外的要因については「当社の読みが若干甘かったと反省している」とした。為替相場についても誤算があったとしている。

為替相場の変動で仕入れ額は3割上昇。「企業努力で値上げを吸収し、2割の値上げに抑えた。しかし、2割上げると受注が3割減る。これが現実なのだろう」とした上で「値上げに対して、顧客に十分な理解をしてもらうための価値の提供ができなかった」と振り返った。

今期は「原点経営を推進する」とし、顧客と向き合い、顧客の要望に応えて満足度を高める方針。「商売においての『当たり前』を確認し、本当にすべきことは何かを今一度見直していく」と述べた。





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