2023.05.13

小学館、人気漫画のグッズをネット販売 EC限定商品に注力、原作ファンに訴求

ユニバーサルメディア事業局通販事業センターの飯島大貴氏(左)、 林武彦氏(右)

小学館は、人気漫画雑誌に連載する作品の関連商品を販売している。EC限定でのラインアップが特徴で、原作ファンへの訴求を強めている。

小学館は、人気漫画雑誌「週刊少年サンデー」や「ビッグコミックスピリッツ」のほか、ライフスタイル雑誌「サライ」「BE‐PAL」「DIME」など、多様な雑誌媒体を発行している。媒体ごとにショップを運営し、特徴的な商品を取りそろえている。さらに、小学館のショップを包括するECモール「LIFETUNES MALL」も運営し、EC事業を強化している。

そんな小学館が、「週刊少年サンデー」のECサイトでこだわっているのは、漫画読者へのアピールだ。「ファンの心をつかむ商品を作り、提供している。読者アンケートでユーザー層を把握しており、そこに適した商品を提供できる」(ユニバーサル事業局通販事業センター 林武彦氏)と話す。雑誌で得られた読者の特性は社内で共有し、EC展開に生かしている。

ECサイトで販売するのは、同誌の作品に関連したグッズだ。自社で版権を有する出版社の強みを生かし、積極的に漫画グッズを展開している。
 
例えば、アニメ化している人気漫画の複製原画は、「原作ならではの魅力を生かしている。コアなファンから反響のある商品だ」(同)という。
 
出版社の強みを生かしたEC限定の商品展開で、「週刊少年サンデー」の読者に対する訴求が奏功した。

ECサイトでは、検索性にもこだわり、商品の探しやすさを高めている。作品やキャラクターごとのカテゴリーを設け、商品を見つけやすいように設計。原作ファンは、「推し」のキャラがあしらわれた商品を求めて、モール内の各ショップを訪れる。
 
新商品の展開も積極的に進めている。2023年3月には、人気タイトル「名探偵コナン」のフラワーブックを発売した。同商品は、花や緑の販売、装飾を手掛ける日比谷花壇が仕立てた。「商談会で詳細を知り、『名探偵コナン』のキャラクターに合う商材だと思った。原作の読者層を踏まえると、直販ECにも向く商品だと思った」(同)。全5種のラインアップで、「推し」のキャラクターに合わせて購入できるようにしている。


▲『名探偵コナン』(©青山剛昌/小学館)と日比谷花壇がコラボしたフラワーブック

同作に関しては、GWの映画に合わせた商品展開も企画している。「読者のためにある」(同)というECサイトで、原作漫画の愛読者に向けた訴求を続けていく。







null

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事