2023.04.11

カメラのキタムラ、不正注文検知サービス「O-PLUX」導入 不正手口の巧妙化に対応

写真・カメラ専門店「カメラのキタムラ」などを展開するキタムラはこのほど、かっこ社が提供する不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」を導入した。多面的なセキュリティ対策を実現し、不正手口の巧妙化に対応を図った。

キタムラは、写真・カメラ専門店「カメラのキタムラ」やこども写真館「スタジオマリオ」など全国に1061店舗(2022年9月末現在)を展開している。このほど、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払い等の不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するかっこ社の不正注文検知サービス「O-PLUX」を導入した。

キタムラは、ネット通販におけるクレジットカード不正に対し、国が推奨している不正対策の1つである本人認証「3Dセキュア」を2007年より導入。これまでも対策を行っていたが、不正手口の巧妙化により近年は受注後の「不正調査」に苦慮していたという。さらに、カメラという換金性の高い商材を扱っていることもあり、悪質な転売の対策にも課題を感じていたとし、ECサイトで起こりうるこうした不正被害の対策を多面的に可能にするため、「O-PLUX」の導入に至ったとしている。

「O-PLUX」は、利用企業でクレジットカード不正などのネガティブ情報を共有し、自分たちのデータだけでは知りえない不正を検知することができる。また、「同一住所において番地や建物名の表記を一部変える」手口や、注入力した氏名とふりがなの不一致など、国内特有の不正手口の検知が可能。不動産企業の空き室情報や、電話番号疎通確認等、複数の外部企業のデータベースを審査に活用し、空室やでたらめな電話番号を使用した不正注文への対策が可能など、国産不正注文検知サービス特有のローカライズされた検知項目により、3Dセキュアを補完した審査を行うことができる。


▲不正注文検知サービス「O-PLUX」の特徴

3Dセキュアと券面認証に「O-PLUX」を加えることで、「クレジットカード・セキュリティガイドライン」に示されている不正利用対策としての4方策(本人認証、券面認証、属性・行動分析、配送先情報)すべてを網羅可能になる。システムのつなぎ込みが不要なCSVを利用した審査も可能なため、自社ECだけではなく、外部モールへの不正対策も可能という特徴も備える。

2022年度のカード不正被害額は、法人日本クレジット協会の発表によると436.7億円となっている。増加傾向にあるクレジットカードの不正利用に対して、経済産業省でも「クレジットカード・セキュリティガイドライン」にて具体的な行動指針を提示し、多面的重層的な対策を求めている。こうした状況において、キタムラでは、多面的な不正注文対策として「O-PLUX」の導入に至ったとしている。

今回の「O-PLUX」導入にあたり、キタムラの伊東氏は、「クレジットカード不正の対策としては、3Dセキュアを導入していたので、その補完とネット通販における不正対策を検討していました。近年、不正注文の増加と手口の巧妙化に目視チェックでは『精度』と『生産性』において不十分となり、また、事前トライアルでも効果的な結果が得られた事で、この度の導入に至りました。複数のECサイトを運営していく上で、『O-PLUX』を導入することで、網羅的な不正利用対策が可能になるため、より安全な環境につながると考えています」とコメントした。




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