2023.03.03

タワーレコード、「レコードの日」は売上2.5倍 レコード発売するアーティストが急増

藤川祐介氏のお薦めレコード「カールトン&ザ・シューズの『This Heart of Mine』」

タワーレコードは、2022年の「レコードの日」(11月3日と12月3日)が、大盛況だったことを明らかにした。期間中の売り上げは、前年同期間比で250%増になったという。「くるり」「フジファブリック」「エレファントカシマシ」といった、1990年代~2000年代のアーティストの人気楽曲が、「レコードの日」に合わせ、アナログレコードで発売されたことも要因の一つだという。

同社では、アナログレコードの約8割をECで販売しているという。「レコードは過去の商品の需要も高く、豊富な在庫が必要になる。渋谷のレコード専門店にも、7万枚の在庫を置いているが、ECでは17万枚を販売している」(リテール事業本部オンラインMD企画・運営部・藤川祐介部長)と話す。

藤川氏によると、「2015年頃から少しずつレコード熱が再燃していた。2021年から特に急激に伸びた印象だ」と話す。同社では2022年、在庫確保のため、レコード用の倉庫を3倍に拡張し、在庫数を大幅に増やしたという。

「人気は出てきたものの、生産量が追い付いていないケースも多い。売り逃しを防ぐためにも、豊富な在庫を意識している」(同)と話す。

近年は、新譜や過去の楽曲をレコードで発売するアーティストが急増しているという。「2021年から2022年のリリース数を比較してみても、数倍というレベルではない。10~20倍になっている」(同)と話す。
 
「レコードは、素材費の高騰や、プレス工場が少ないという懸念はあるものの、今後も伸びていく可能性が高い。サブスクは音楽を聴くフォーマットとして優秀だが、ファンには物足りない。今後は、ファンとして『レコードを持っていたい』が主流になっていくと思う」(同)と話す。

「音楽の歴史は長い。過去の名曲がリプレスされて、発売されるケースも多い。70~80年代の過去の名盤、1990~2000年代のヒット曲、そして新譜と、今後もレコード市場は盛り上がっていくだろう」(同)と話している。





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