2023.01.19

【EC事業者に聞く!2023年の戦略】ストリーム 齊藤勝久社長「2023年はレンタル事業のさらなる強化へ」


家電ECのストリームの業績が順調に推移している。2022年第3四半期のEC売上高は、前年同期比8.2%増の213億4800万円だった。ストリームの齊藤勝久社長に2022年を振り返ってもらいつつ、2023年の事業戦略などを聞いた。


2022年は円安や物価高騰の影響などにより、家電業界全体で商品の流通量が減少した。当社においてもエアコンや冷蔵庫、洗濯機などの生活家電の需要は堅調だったが、2021年に人気を集めたパソコンやパソコン周辺器具、テレワークグッズなどは低調だった。

テレワークの勤務体制が解除されたり、2021年までにテレワークグッズを買いそろえた消費者が多かったのだろうと推測する。

その中でもECモールでの販促を強化したり、商品の販売価格などを柔軟に調整して、確実に購入につなげた。「楽天市場」では以前から行っている施策「5と0が付く日は楽天カード利用でポイント5倍」に加えて、独自のポイントアップ施策を展開し、消費者の購買行動を促した。

2022年は半導体不足などにより、商品の仕入れに苦戦した。一例だが、一部メーカーの商品が入ってこないときは、きめ細やかな在庫施策により、別メーカーの同じジャンルの商品を割引価格で販売して、消費者に商品が届くことを優先した。

家電は食品などに比べると、毎日消費するものではないため、消費者は故障などしない限り頻繁に購入するものではない。物価高騰や円安傾向も急速に落ち着くことはなく、当社としては、2023年はレンタル事業「Rentoco(レントコ)」などに注力していく方針だ。

「Rentoco」は名前の通り、家電をレンタルできるサービスだ。家電は高価格帯の商材も多く、下見をせず気軽にネットで即購入するというのはなかなか難しい。多くの消費者は、購入前に商品を試してみたいだろう。

そこで、この「Rentoco」が登場する。当社の家電ECサイト「ECカレント」の一部商品も要望に応じてレンタル対象にしている。現状では企業が空気清浄機を複数台まとめてレンタルするケースが増えており、今後も法人を中心に需要は拡大していくとみている。

人員とオペレーションシステムをさらに整備し、「Rentoco」のPRも本格化して、売り上げ拡大を目指していく。

「Rentoco」を通じて商品をよく知ってもらい、良かったら「ECカレント」で購入するという動線作りにもこだわっていきたい。2023年は「家電EC×レンタル」でさらなる事業成長を図っていく。




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