2022.10.17

alonalon、胡蝶蘭ECで障害者支援を実現 胡蝶蘭職人を育成、大手企業に就職も

胡蝶蘭職人として、企業に就職するスタッフも出てきている

NPO法人AlonAlon(アロンアロン)では、胡蝶蘭のECを通して障害者支援を行っている。障害者を雇用し、胡蝶蘭職人として育成しつつ、生産した胡蝶蘭をECで販売している。胡蝶蘭職人となった人の中からは、大手企業の従業員として採用される人も出てきているという。

同団体では通常の胡蝶蘭販売の他に、「バタフライサポーター」という取り組みも行っている。ユーザーは、”花”を買うのではなく、1万円の”苗”を買う。その苗を、同団体のスタッフが育てるという取り組みだ。

1万円分の苗は10万円分の花に育つ。購入者は半年後に、1万円分の花を全国どこにでも送ることができる。残りの9万円がスタッフの収入になるという仕組みだ。「現在の問題として、障害者の平均工賃の低さがある。まずはこの水準を、生活できるレベルまであげたい。そのために、新たなビジネスの形を考え、活動を始めた」(那部智史理事長)と話す。

苗の購入が多い企業には、「農園の貸し出し」の提案も行っているという。「農園を借りることで、企業は花代を節約できる。借りた農園の管理は、胡蝶蘭職人となったスタッフが行うため、企業所属となる。障害者にとっては収入増になるし、企業は障害者雇用につなげることができる」(同)と話す。


▲胡蝶蘭のECで障害者支援を行う

年商1000億円を超える企業には、胡蝶蘭農園のプロデュースの提案も始めた。「私たちの農園では、同じDNAの苗を、システム管理された温室で栽培している。千葉県以外の土地でも、同様に栽培ができている」(同)と言う。

「国内の胡蝶蘭市場は、約380億円と言われている。当団体としては2億円ほどの売り上げだが、参加企業も含めれば、さらに大きな規模となっている。企業と障害者の双方にメリットを生むこの取り組みを、今後も広げていきたい」(同)と話している。





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