アダストリア、４年後にEC売上を1.5倍の800億円へ 自社ECのモール化、海外EC強化を発表

アダストリアの2022年2月期における国内EC売上高は、前期比6.8％増の574億円だった。2026年2月期までの中期経営計画ではEC売上高を800億円まで高める。自社ECサイトをモール化し、他社ブランド商品の取り扱いを強化する。海外EC展開も促進し、売り上げ拡大につなげる。

2022年2月期のEC化率は同0.5ポイント減の30.1％になった。自社ECサイトの売上比率は約16.4％（前期は約15.9％）になった。予約販売商品を増加し、在庫管理の精度を向上した。決済方法の多様化により利便性を向上している。自社ECサイト「.st（ドットエスティ）」の会員数は、前期末比190万人増の1360万人にになった。

中期経営計画において、「ドットエスティ」をECプラットフォームとしてさらに強化する方針を掲げている。取り扱いカテゴリーをさらに広げ、メインの女性顧客に加え、男性顧客の利用拡大も図る。



他社ブランドを扱うモール化も推進する。2022年1月に「サンマルクカフェ」の人気商品「チョコクロ」の冷凍食品、同4月にシンガポール発ブランド「Love,Bonito（ラブボニート）」の販売を開始している。同27日にはキッチン家電の「シロカ」、美容家電の「ヤーマン」の取り扱いを開始する予定だ。

アジアを中心とした海外EC展開も強化する。中国においてはECモール「天猫（Tモール）」での販売を拡大するほか、他モールへの展開も進める。台湾や香港などでは自社ECサイトでの販売を促進する。販売エリアも拡大していく考えだ。