2022.03.23

米国の日本食プラットフォーム「UMAMI SQUARE」、日本からの越境EC出店者の募集開始

全米最大規模のフードイベント「JAPAN Fes」の様子

ニューヨーク最大のタウンフェス「JAPAN Fes」を主催するJapan Block Fair Incは、全米46州のユーザーが利用する日本食プラットフォーム「UMAMI SQUARE」において、日本からの越境EC出店者の募集を開始した。テイクアウト需要も拡大している現在こそ日本食ブームに拍車をかける絶好の機会と捉え、日本の食文化を世界に発信する出店者を募る。

「UMAMI SQUARE」は、ニューヨークで全米最大規模のフードイベント「JAPAN Fes」を主催するJapan Block Fair Incによる日本食プラットフォーム。遠く離れた場所にある日本食レストランの味をデリバリーできるサービスとして、「全米のお客様に本物の日本食を届けたい」「コロナで打撃を受けた飲食業界の立て直しを支援したい」という2つの想いを実現するために誕生した。


▲全米最大規模のフードイベント「JAPAN Fes」の様子

アメリカでは、日本のように食の全国配送をすることが困難なため、今までこのようなサービスを立ち上げる企業はなかったが、日本食を通してより多くの貢献をしていきたいという強い想いのもとサービスの開始に至ったとしている。立ち上げ間もないプラットフォームではあるものの、全米5州10都市にある日本食レストランが出店。累計掲載レストラン数は32店舗、販売商品は累計205点に上る。ターゲットは全米の消費者で、46州9644名の顧客に利用されている。

食材に合わせた梱包のアドバイスから配送の手配まサポートしており、このほど日本からの越境EC出店者の募集を開始した。海外で日本食ブームが盛り上がりを見せる今、ともに日本の食文化を世界に発信する出店者を募る。多くの日本食レストランから、「日本食を全米に広げたい」という熱意が伝わってきたとし、テイクアウト需要も拡大している今こそ日本食ブームに拍車をかける絶好の機会と捉え、日本からの出店者募集に至ったとしている。エントリー条件は、国内市場における販売実績があること、日本でレストラン、小売店を運営していること。対象ジャンルは、食品、飲料、キッチン用品、伝統工芸品となる。


▲さまざまな日本食の出品を募集

Japan Block Fair Incが2011年よりニューヨークにおいて開催してきた「JAPAN Fes」は、1日の平均来場者数が1万人を超える食フェスで、現地メディアにも取り上げられるなど注目度は高い。ニューヨークで唯一、日系団体が開催する同フェスには、2019年に至るまで日本からも60を超える店舗が参加。様々な企画を通して、日本の食と文化をニューヨーカーに紹介してきたが、2020年に新型コロナウイルスのパンデミックが世界を襲い、イベントは軒並み中止に追い込まれた。イベントを心待ちにしていた人からは落胆の声が多く寄せられ、窮地に追い込まれた日系レストランからは悲痛な叫びが聞こえてきたとし、「たとえイベントが開催できなくても日本食を愛する人々に本物の日本食を届けたい」「日本の飲食店が一丸となって助け合える場を設けたい」との思いから「UMAMI SQUARE」の立ち上げに至ったとしている。

コロナ禍で、急速に拡大したEC需要。特に海外の顧客に商品を販売する越境ECの成長は著しく、海外販路開拓の一手として注目が高まっているが、どのようなな商品でも売ればヒットするというわけではない。想定より売上が伸びなかったという事態を避けるため、越境ECの成功には顧客の声を聞き、現地のニーズを把握することが重要であるとし、「UMAMI SQUARE」では、オプションとして「JAPAN Fes」への参加を推奨している。

コロナ規制緩和後の2021年に開催した「JAPAN Fes」では、1日3万人という過去最多の来場者数を記録し、各店舗の商品も4時間で完売するなど、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。2022年は年間12回のイベント開催が決まり、計12万人の集客を見込む。多くのニューヨーカーが訪れる「JAPAN Fes」は、現地顧客と触れ合える格好の場であるとし、対面販売を通して収集した情報を帰国後の越境ECに役立ててほしいとしている。



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