2022.03.18

【東通メディアがCRMの意識調査】EC・通販事業者の約8割が「新規顧客獲得が困難に」と回答

通販システムの開発やコールセンターの運営、クリエーティブ制作などを手掛ける東通メディアは3月10日、EC・通販事業者のマーケティング担当者を対象に、CRMに関する意識調査を実施、その結果を発表した。それによると、回答者の約8割が「新型コロナウイルス感染拡大により、新規顧客の獲得が難しくなった」と指摘。2022年のマーケティング戦略として、3割強が「既存LTVの最大化に注力」と回答した。

「新型コロナウイルス感染拡大により、新規顧客の獲得が難しくなったと思うか」を聞いたところ、「非常にそう思う」が30.5%、、「ややそう思う」が48.0%で、8割近い回答者が新規顧客の獲得が困難になってきたと指摘した。



その理由としては「例年と比較して消費行動に変化があったため」が52.5%、「リモートワーク等で担当間の連携が難しく、PDCAが鈍化したため」が47.5%、「広告メディアが多様化し、ターゲットにリーチしにくくなったため」が33.8%などとなっている。



2022年のマーケティング戦略として、「新規顧客の獲得」と「既存LTVの最大化」のどちらに注力するかを聞いた結果、「新規顧客の獲得」は50.0%、「既存LTVの最大化」は33.3%という回答となった。

「新規顧客の獲得」に注力したい理由は、「継続した売上成長を実現するため」が70.6%と最多だった。次に「リピーターの獲得が難しいため」と「競争力を向上し、企業価値を高めるため」は、ともに45.1%で並んでいる。



一方、「既存LTVの最大化」に注力する理由としては、「競合が増え、新規獲得が難しいため」が58.8%、「安定した売上が見込めるため」が35.5%、「現状の売上の多くが既存顧客であるため」が32.4%と続いている。



「既存LTVの最大化」と回答した人に、今後のマーケティング戦略として「CRMに注力したいか」を聞いたところ、「ややそう思う」が61.8%、「非常にそう思う」が11.7%となり、73.5%がCRMを強化したいと回答している。

CRMを強化したいと回答した人に「現状のCRM施策」を聞いた結果、「メルマガ配信」が56.0%、「ステップメール配信」が48.0%、「DM発送」と「SMS配信」がともに32.0%となっている。



CRM施策に取り組む上での課題について聞いてみると、「新規顧客獲得やその他業務を兼任しているため時間が取れていない」と「どのような施策を行えばいいのか分からない」が、ともに40.0%で最も多かった。「顧客に合った施策かどうかが分からない」という回答も32.0%寄せられた。



CRM施策に取り組む課題について「分からない/答えられない」と回答した人に、現状の顧客管理システムとCRMツールとの連携における課題を聞いた結果では、「導入に手間と時間がかかる」が60.0%、「どのようなツールと相性がいいのか分からない」と「連携コストが高い」がともに40.0%と続いている。



調査結果について東通メディアは、新規顧客の獲得が難しくなったと考えるマーケティング担当者が、2022年の戦略として「既存LTVの最大化」に取り組んでいることが判明。ただ、そのためのCRM施策については時間が取れなかったり、施策内容に悩んでいることも分かったとしている。CRMツール導入を行っている事業者も少なく、導入したとしても使い切れていない状況となっている。既存顧客のLTV最大化のためには、CRMツールを導入するだけでなく、CRM施策をサポートしてくれるパートナー企業の存在が鍵になると指摘している。



【調査概要】
調査概要:「CRM」に関する意識調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年2月28日~3月1日
有効回答:EC・通販会社のマーケティング担当者102人




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