2020.12.11

「ニューヨーカー」のダイドーフォワード、ウェブ接客「Fanplayr」導入で手間かけず効率よく転換率向上

ダイドーフォワード デジタルマーケティング部 eコマース課 横田浩之課長

衣料品販売のダイドーフォワードは、ファッションブランド「ニューヨーカー」を基幹として7つのブランドを販売するECサイト「NY ONLINE」を手掛けている。
 
2020年10月8日にECサイトを全面的にリニューアルした。店舗とECサイトの会員情報を一元管理できるようにしたほか、新たな会員プログラムを導入した。刷新前は、トップページにブランドや男女など商品が整理されていなかったが、入り口から売り場を分かりやすくした。昨年秋には2つのブランドを投入している。

コンテンツも充実させた。モノづくりに関する記事や著名人とタイアップした情報などを掲載している。店舗スタッフのコンテンツ化を目指し、スタッフがコーディネートしたページも企画。インスタグラムとの連動を図ることで顧客との接点を広げている。10月度の受注件数は前年同期比1.4倍と好調な滑り出しだという。


ウェブ接客サービス「ファンプレイヤー」を導入

ダイドーフォワードは2015年に米国・シリコンバレーのITベンチャーが開発した、ECサイト向けウェブ接客サービス「Fanplayr(ファンプレイヤー)」を導入した。日本国内では、JAMUが提供している。
 
導入の決め手について「買おうとしている人にウェブ上で後押しできる点が大きな魅力だった」(eコマース課・横田浩之課長)と話す。運用もJAMUに任せることができるため、「手間をかけずに効率よく転換率向上につながっている」とメリットを強調する。
 
解析ツールでサイトを訪問した顧客から6%に絞り、販促を行っている。そのため割引キャンペーンなどをせず、ブランドを維持できる点も強みだ。「ターゲティングしていることでキャンペーンをせずに購入につなげられる」(同)と話す。必要な訪問者ごとにアクションする「ワンtoワン マーケティング」が実現できるという。
 
訪問者の6%と限られたターゲットにもかかわらず、売り上げの21%を占める。アップセルでは、ファンプレイヤー経由の平均購買額は2.4倍に向上ししたという。横田氏は「6%の訪問者で2割の売り上げというインパクトが大きい」と話す。
 
今後は、グーグルの人工知能を活用したレコメンドや、リターゲティングメールなど顧客体験を高める施策を充実させていく。レコメンド画面についてはより表示させたい場面に絞る。また、JAMUと毎月定例会で施策を実施し、フィードバックを繰り返すことで、3年後にはEC売り上げを倍増させていく考えだ。


【「ファンプレイヤー」 サービス概要】

顧客体験データに基づき、利益改善をするデジタルプラットフォーム。タグのみで、「Google Recommendations AI」を搭載したレコメンドやウェブ接客など多彩なアクション、顧客体験を実現できる。運用はJAMUが代行し、ラーニングコストが不要で、改善による効果や高い費用対効果を実現できる。

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