あしたるんるんラボは、オリジナルフェムケアブランド「withmoon(ウィズムーン)」を、自社ECサイト「あしたるんるん」を中心に販売している。今年3月から、フェムテックを啓蒙するオウンドメディア「女性ホルモン大学」を活用し、売り上げアップと認知拡大を狙っている。発信力を高めることで、定期購入者が増えている。
「女性ホルモン大学」では、女性ホルモンに関する知識や、生理などの悩みに応えるセルフケアの情報を、記事やショート動画で発信している。動画はTikTokやユーチューブでも発信しており、生理用品の検証動画が特に人気を集めている。TikTokのフォロワー2000人に人に上る。週1回のライブ配信では、同時接続者数が2000人いたこともあるという。
「『女性ホルモン大学』は啓蒙メディアとして開設したので、ECサイト『あしたるんるん』と深く連携してこなかった。『女性ホルモン大学』が力を持ち始めたので、今後はEC販売に生かしていきたいと考えている」(内村隆男CEO)と話す。
ポップアップきっかけにメディア連携強化
メディアと連携するきっかけとなったのは、今年3月にルミネ北千住店のフェムケアイベント「KNOW YOU’KNOW FEMCARE(ノウ ユー、ノウ フェムケア)」に参加したことだ。ポップアップストア「withmoon 生理によりそうストア」を1週間、出店した。
▲ポップアップストアの様子さらにポップアップの期間を含む1カ月間、「女性ホルモン大学」の動画をJR北千住駅の北改札前、ルミネ北千住3階の館内にて放送した。動画では、ルミネのフェムケア用品の担当者に、イベントの詳細などをインタビューした。
「『女性ホルモン大学』と、『withmoon』の印象がつながり、メディアを知っていた人が商品に興味を持ってくれるようになったと思う」(木内仁美COO)と話す。
定期ユーザー右肩上がり「流入は自社ECとヤフーショッピングが多い」
連携し始めてから、自社ECの定期ユーザー数が右肩上がりで伸びている。デリケートゾーンウォッシュのお試し版を500円で販売し、定期ユーザーの獲得につなげている。
▲「with moon」のデリケートゾーンケア商品自社ECサイト以外では、「ヤフーショッピング」から購入されることが多い。
「価格帯や商品の特性がヤフーショッピングのアルゴリズムと相性が良いのでないか。市場に比較的ライバルも少ないのかもしれない」(内村CEO)と見解を話した。現在も新しい商品の開発を続けているという。
今後は、ポップアップストア「with moon 生理によりそうストア」のウェブ版として、メディアを運営していきたい考えもあるという。
「商品紹介のほか、企画コンテンツも投稿していく予定だ」(木内仁美COO)と今後の展望を話した。