2024.06.27

【リニューアル成果続々】GMOメイクショップ 高橋和夫氏「新決済画面でCVR向上、今秋に新CRMツールも」

GMOメイクショップ エバンジェリスト 高橋和夫氏


GMOメイクショップは、2022年に発表したECサイト構築SaaS「makeshop(メイクショップ)」の長期に渡るリニューアルプロジェクトを着実に進めている。最短1クリックで注文が完了する新決済画面はまだ提供して間もないが成果が出始めている。越境ECやBtoBなどの機能も導入が加速しているようだ。今秋には新たなCRMツールを提供する予定だ。中・大規模向けの「GMOクラウドEC」は、「makeshop」を超える成長率を誇っている。リニューアルの進捗や周辺サービスの拡充などについてエバンジェリストの高橋和夫氏に聞いた。



――「makeshop」のリニューアルプロジェクトの進捗は?

AWSへのインフラの切り替えは完了しており、2023年3月には新しい管理画面の提供も開始している。すでに半分くらいのショップが新しい管理画面に移行している。古い管理画面は今年の夏には閉じる予定だ。

2つの管理画面を運用し続けているとリソースが分散し、新しい機能を提供するスピードが遅くなり、結果として導入企業さまへ提供するサービスの品質が低下してしまう。これまでも移行に関して大きなトラブルはないが、今後も丁寧にご説明して、理解をいただきたいと考えている。

APIの刷新についても、順調に新しいAPIを毎月出している。ホームページの一番下にリリースを予定している機能やAPIのお知らせを掲載している。


新決済で売上拡大へ


――今年2月、新決済画面「Smart Checkout(スマートチェックアウト)」を発表した。すでに第2フェーズまで提供していると思うが、利用企業からの反響は?

4月に提供した第1フェーズでは、最短1クリックで注文を完了できる新管理画面を提供したが、クレジットカードやAmazon Pay、代引き、銀行振込などの決済方法にしか対応していなかった。5月に提供した第2フェーズでは、PayPayや楽天ペイ、ペイディ、LINE Payに対応している。

まだ全体の2割程度しか「Smart Checkout」に切り替えていないが、切り替えた店舗ではすべてのジャンルで売り上げが昨年対比で伸びている。コンバージョンの部分で手ごたえは感じている。

とはいえ、まだ対応していない購入方法や決済手段もあるため、切り替えに踏み切れないショップも多い。

今後、第3フェーズで定期購入や予約販売、複数配送などに対応する。これまでなかったアドレス帳管理にも対応し、消費者が自分で配送先を登録できるようにする。

第4・第5フェーズでは、後払い決済やキャリア決済などに対応し、第6フェーズでPaidやPayPalなどに対応する計画だ。第6フェーズまでの対応を年内に完了する予定としている。

さらにその先には、店頭などで利用できるQR決済にも対応したいと考えている。

――「Smart Checkout」以外のリニューアルへの反応は?

意外と見落とされがちだが、明かにサーバーが落ちにくくなっている。セールやメディア露出でアクセスが急増してもつながりにくくなるケースがほとんどなくなった。


アニメ系が越境で伸長


――商品カテゴリーで伸びている分野は?

アニメやゲームキャラクターの商品を取り扱う「おもちゃ・ホビー・ゲーム」ジャンルは好調だ。昨今のアニメブームに加えて、越境ECの力が大きいと考えている。

「makeshop」では、ジグザグと提携した越境ECサービスを提供しているが、その利用企業数は右肩上がりで伸びている。

――BtoB分野の成長はどうか?

BtoB‐ECの構築実績も伸びている。「makeshop」では、BtoBオプションというアドオン機能を提供しており、数千店舗が利用している。BtoC‐ECで「makeshop」を導入している企業が、1つのサイトでBtoB‐ECも提供するために導入するケースが多い。

中・大規模向けのECプラットフォームである「GMOクラウドEC」でも「受発注Lite」というソリューションを提供している。業務システムのように受発注の仕組みを作れるソリューションとして引き合いが増えている。

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