2024.06.18

【中堅大手向けトップの理由は?】ecbeing 斉藤淳氏「自走化する周辺ソリューションが強み」


ecbeing(イーシービーイング)が提供するECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」は、中堅大手向けのECサイト構築市場で圧倒的な実績を誇っている。構築実績は1600サイトを突破し、年間流通額は1兆円を優に超えている。機能を拡充し続けるコアのプラットフォームに加え、豊富なリソースを持つデジタルマーケティング支援でも差別化している。さらに、時流に乗ったソリューションを社内から生み出し、独立したサービスとして自走化させる体制が、独自の強みとなっている。コアの「ecbeing」や周辺ソリューションの強化策について、上席執行役員マーケティング営業本部 副本部長の斉藤淳氏に聞いた。



流通額は1.2兆円超に


――「ecbeing」の直近の実績は?

非常に堅調に導入企業数が伸びている。ECサイトの構築実績は、1600サイトを超えており、2023年の年間流通総額は1兆2405億円となった。ECサイト構築プラットフォームとしては国内で最も大きい規模にある。

2024年3月期における「ecbeing」自体の売上高は100億円を超えている。サイト制作やプロモーション支援などデジタルマーケティングの領域の売上高も非常に伸びており、3期前の売上高が27億円強だったのに対し、2024年3月期は35億円近い規模になった。

レビューマーケティングプラットフォーム「ReviCo(レビコ)」など、周辺ソリューションを提供しているECクラウドサービスも拡大している。この領域は最も成長率が大きく、過去3年間で30%以上の売上成長を継続している。

コアの「ecbeing」に加えて、デジタルマーケティング、ECクラウドサービスがそれぞれ成長し、相乗効果を発揮できていることが強みとなっている。

――ecbeingが提供する周辺ソリューションの強みは?

当社では社内ベンチャーのような形でサービスを立ち上げ、軌道に乗ってからは分社化して独立した形でサービスを運営している。

分社化している「ReviCo」は250社くらいにサービスを提供しており、そのうち4割くらいが「ecbeing」以外のECプラットフォームを利用している企業だ。
周辺ソリューションを運営する体制や本気度に違いがあると思う。


他にはない仕組み


――コアのプラットフォーム「ecbeing」と、クラウドで提供する周辺ソリューションの組み合わせが、差別化になっているのか?

一般的なクラウド型のECプラットフォームの場合、1つのプラットフォームが自動バージョンアップし、それにカスタマイズしたシステムを組み合わせている。コアのプラットフォームがバージョンアップすると、どうしてもカスタマイズ部分にも影響が生じるはずだ。カスタマイズによっては、自動バージョンアップを反映できないユーザーが出てくるなど、さまざまな制約が発生する。

「ecbeing」の場合、コアのプラットフォームはフルカスタマイズでき、クラウドで提供する周辺ソリューションが自動バージョンアップし、時流の変化に対応していくというスタイルだ。コアのプラットフォームはバージョンごとにガラッとモデルチェンジすることが可能で、最新のテクノロジーやインターフェイスを採用できる。

また、「ecbeing」自体にも、CDPやCRMの機能を持つ「Sechstant(ゼクスタント)」や、AIレコメンドサービス「AiReco(アイレコ)」の機能の一部を標準で組み込んでいる。周辺ソリューションが「ecbeing」の機能強化に貢献し、それらの機能自体も自動バージョンアップしていく。

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