2024.06.14

「LINE Pay」、2025年4月まで国内サービス終了 「PayPay」に一本化

LINEヤフーとLINE Payは6月13日、日本国内におけるモバイル送金(送付)・決済サービス「LINE Pay」のサービスを終了すると発表した。2025年4月30日までに順次終了する。タイおよび台湾の「LINE Pay」は、本サービス終了の対象外となり、サービスは継続する。LINEヤフーグループにおける国内の送金・決済サービス領域は「PayPay」に一本化するとし、今後希望するユーザー向けに「LINE Pay」の残高をPayPay残高に移行できる機能の提供を予定している。

LINE Payの提供する「LINE Pay」は、LINEユーザーなら誰でも簡単に始められる送金(送付)・決済サービス。2014年12月の日本国内でのサービスの提供開始以来、オンライン・オフラインでの多様な決済手段の提供に加え、送金サービスやシームレスな本人確認サービスなどが幅広い層のユーザーに支持され、2024年5月時点での国内登録者数は4400万人を突破。

2024年12月にはサービス提供開始から10周年という節目を控え、次の10年を見据えた事業の展開とユーザーへの提供価値を模索してきたとし、このほど日本国内における「LINE Pay」のサービスを終了すると発表するとともに、各サービスの終了スケジュールやFAQなどを掲載するLINE Payサービス終了に関する特設サイトを開設した。各サービスは、2025年4月30日までに順次終了する。

LINEヤフーは、グループシナジーの拡大に向け事業を再編し、重複していた事業領域を一本化するなど金融領域において経営資源の選択と集中を推進しており、「LINE Pay」を取り巻く環境の変化やLINEヤフーグループとしての最適な経営資源の配分などを検討した結果、国内の送金・決済サービス領域は「PayPay」に一本化するとしている。両社の提供サービスが重複するため、LINE PayからPayPayへの事業譲渡は行わず、希望者への残高移行のみを実施の予定とし、一部事業についてはLINEヤフーに継承する。

対象サービスの終了時期、変更内容はそれぞれ異なり、ユーザー向けの「LINE Pay」残高を利用したサービスは、「コード支払い」「オンライン支払」「LINE Pay 請求書支払い」が2025年4月下旬に終了の予定。その他、「Visa LINE Payプリペイドカード」が20257年1月下旬、「残高チャージ」が2025年3月下旬、「残高送金・送付」が2024年9月上旬、「銀行振込サービス」が2025年4月下旬にそれぞれ終了予定としている。

さらに「Visa LINE Payクレジットカード(LINEクレカ)」「Visa LINE Payクレジットカード(P+)」のサービスは、カードショッピングが2025年4月下旬以降(カードの有効期限まで)、「チャージ&ペイ」が2025年4月下旬に終了の予定。

その他サービスとしては、「LINE Pay」のアカウント開設が11月下旬、「支払い履歴、入金履歴、送金」が2025年4月下旬、「LINE Payアプリ」が2024年11月、出勤サービスが2025年4月下旬に終了する。

加盟店/自治体向けサービスにおいても、決済加盟店の新規申込みは2024年7月30日、「LINE Pay かんたん送金サービス」の利用の新規申込みは2024年6月28日をもって終了。各種決済や送金サービスも2025年4月下旬までに順次終了の予定だ。

今後は希望するユーザー向けに「LINE Pay」の残高を「PayPay」残高に移行できる機能の提供を予定している。さらに「LINE Pay」サービス終了後(2025年5月以降)の「LINE Pay」の残高に関しては、「LINE Payアカウント」の種類を問わず、資金決済法第20条第1項、および第61条第5項に基づくユーザーへの払い戻しを予定している。

なお、マイナンバーカードを利用した本人確認を提供する「LINE Pay 公的個人認証サービス(JPKI)」と「LINEポイント」は、LINEヤフーに事業継承され、サービスの提供が継続される。タイおよび台湾の「LINE Pay」も本サービス終了の対象外となり、サービスは継続される。

LINEヤフーでは、国内の送金・決済サービス領域を「PayPay」に一本化し、LINEヤフーの金融事業との連携をさらに強化させることで、今後も驚きと感動を与えるユーザー体験を提供していく考えを示した。




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