トランスコスモスは6月11日、クボタの中国システム子会社である久保田信息系統有限公司の株式の100%取得に合意したと発表した。日本および中国向けのシステム開発事業を拡大・強化する。
トランスコスモスは、1995年に中国天津にシステム開発子会社を設立し、日本および中国国内向けに設計から開発、システムテストまで一貫したプロジェクトマネジメントを実施している。現在では、蘇州・済南・日本にも拠点を拡大、1600人のエンジニアと専門の品質管理チームを有し、日本の品質レベルに適合した高い品質のシステム開発サービスを提供している。
このほど、オフショア開発および中国国内でのシステム開発、運用保守、サポート業務を手が借る中国久保田信息系統有限公司の株式の100%取得すると発表した。
久保田信息系統有限公司は、クボタの中国統括会社であるクボタ(中国)投資有限公司の100%子会社で、2012年2月に設立された。クボタおよび中国のグループ会社向けにシステム開発・運用・保守業務、SAP改修・保守、中国データセンター運用業務を提供している。
今回の買収により、久保田信息系統有限公司が担っているクボタグループの中国IT事業をトランスコスモスが引き継ぐ。さらに、トランスコスモスがこれまで提供していなかったSAP改修・保守事業を久保田信息系統有限公司より引き継ぐことで、事業拡大を図るとしている。
今回の取り組みについて、蘇州大宇宙信息創造有限公司 董事長 中山国慶氏は、「久保田信息系統有限公司様の買収は、クボタ様が進めている構造改革による業務効率向上の狙いと、トランスコスモスの中国システム事業拡大の狙いが完全に一致したことが由来です。今回の買収を通じて、トランスコスモスが中国で提供しているコストパフォーマンスの高いシステムサービスをクボタグループ様向けにさらに拡大するとともに、中国に進出しているすべての日系企業向けにより良いサービスを提供し、事業拡大に貢献できるようにしていきたいと思います」とコメントした。